それぞれの恋愛模様たち (ページ41)

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原因はすぐにわかった。

『ＳＳＬチェック入ってますね。』

？

『セキュリティ上げようといじりませんでしたか？』

あ！それなら...

丸山「した！」

『それです。サーバーがまだ調整している最中なので、暗号化できるまでこっちでお願いします。』

それにしてもAちゃん、詳しいなぁ。

丸山「Aちゃん、ってパソコン詳しいんやね。」

『あれ？そっか、総務以外では知られてないんですね。』

丸山「何が？」

『専門学校、ＩＴ系だったんです』

丸山「え！？」

知らんかった。

『本当はそっちの進路を目指してたんですが、狭き門で。機械は機械でもこっちに来ちゃいました。お陰で最近は、道枝くんの専属コーチになっちゃって。長尾もできるんですけどね～。何で私ばっかり...』

ふと出てくる道枝と長尾の名前にジェラシーを感じる、大人げない俺。

長尾って...呼び捨てって、仲ええ証拠やん...

『係長...？』

急に黙った俺に気づいて、顔を覗き込むAちゃん。

アカン。

反則や....

チュッ

『係長！？』

やってもうたぁぁぁぁぁぁぁ！！！！！

丸山「あ...ごめ...ん。つい...えっと、パソコンありがとな。じゃっっっ！！！」

大人げない俺は、荷物を抱えて逃げてしまった。

丸山「ああああああ！！！！もう、情けない、俺ぇぇぇぇぇぇ！！！！」

手が触れてキュンとした上、
覗き込む仕草にノックアウトした俺は、
あろうことか、本能の向くまま無意識にAちゃんの唇を奪ってしまった。

起きてからは後の祭り。

セクハラ確定。

人生ヲワタ。

丸山「逃げるとかアカンに決まってるやんか...」

途方に暮れて、会社を出てすぐの公園で泣き崩れた。