鬼の気配 ページ11
◆A
荻本屋さんに着くなり、伊之助は化粧を落とされた。
「どうよ!あんなに塗ったくられてたけど落としたらこうよ!こんな美形の子安く買えて得したわ!」
伊「…」
伊之助、確かに顔綺麗だもんなぁ。
初対面の時服着てたら絶対女の子と間違えてた。
「あんたもなかなかの美人だからね、期待してるよ!」
『私も…ですか……』
「仕込むわよー!」
「でもこの子、やけにガッチリしてない?」
「ふくっくらしてる方がいいでしょう!」
翌朝、、
伊「くそっ、暑い!脱ぎたい!こんなの着てたら感覚が鈍って仕方ねぇ!」
『猪子、喋らない。足』
伊「猪子って呼ぶなっ」
『えー、でも今は猪子じゃん。どこで誰が聞いてるのかわかんないんだし、ここにいるあいだは猪子、あなたは喋らない』
伊「チッ…」
「まきをちゃん、今日も部屋から出てこないんだ」
『!』
伊「おい、なんだ」
話し声が聞こえ、廊下の角で聞き耳を立てる。
「部屋に閉じこもったままだけど…具合が悪いって言って病院にも行くないし、、そろそろ女将さんに引きずり出されるわよ」
「あたし、今ご飯持っていったんだよ。とりあえず部屋の前に置いてきたけどさ」
『まきをさんって、宇髄さんの奥さん』
伊「やっと名前を聞けたぜ」
『でも具合が悪いだけで連絡が途切れるかな?』
伊「あの女、こっちから来たな」
角を飛び出し走ってく伊之助に着いていく。
「あら…猪子ちゃん、Aちゃん、慌てると危ないよ」
伊「…」
『すみません、気をつけます』
階段を上がって、ひとつの部屋の前にご飯が置かれていた。
『…なんか嫌な予感がするよ。今動くのはまずいのかな』
伊「知るか!」
『あ…伊之助っ』
勢いよく襖を開ける伊之助。
だが、部屋には誰もおらず、薄暗く荒れていた。
『風…窓は開いてないのに、、さっきまで誰かいたんだ』
伊「天井裏! おいこらぁ!バレてんぞ!」
伊之助はご飯の器を掴み投げると、ドタドタと暴れ回る音がひびく。
伊「どこに行きやがる、逃がさねぇぞ!」
『伊之助!』
走ってく伊之助を追いかける。
廊下にいる人を押しのけ、遊女の部屋に入り、、
伊「そこだ!」
「おぉ、可愛いのがいるじゃない、かっ…!」
お客の顔に伊之助の拳が入る。
「殴っちゃった!」
『伊之助ー!?』
なおも追いかける伊之助、だが見失ったようだ。
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紫華 - 終わり方がいいですね‼︎続き楽しみに待ってます! (8月24日 9時) (レス) @page28 id: 7aa6fe7fca (このIDを非表示/違反報告)
夜空ゆーたお(プロフ) - 続き楽しみにしてます!!! (5月19日 17時) (レス) @page26 id: d76bc8bfcd (このIDを非表示/違反報告)
舞(プロフ) - 更新頑張ってください^_^ 応援してます٩( ᐛ )و (4月10日 3時) (レス) @page23 id: 17ec247796 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:妄想たのしい | 作成日時:2023年1月3日 18時