36．ただひとり ページ37
．
「先生、その…八百万さんの具合は大丈夫なんでしょうか？」
緑谷のその一言で明るくなってきていた雰囲気が一気に地に落ちた。
「そういえば百ちゃんまだ病院から帰ってきてないんだよね…？」
「たしか意識不明の重体だって話だったよな…」
「…八百万さん、敵に殺されかけてましたよね。最後にみたときも血だらけで、そのときは正直今すぐにでも死んでしまうんじゃないかって思ってました」
「そんなに怪我しとったん…？」
「あの八百万が…」
「な、なあ！このまま目が覚めねぇなんてことねぇよな…？」
上鳴の疑問に答える者は誰もいなかった。…一人以外は。
「八百万なら病院で治療中だ。そう騒ぐな」
「…でも意識不明の重体って、」
「ああ、それなんだがちょうど今日の明け方目を覚ましたらしい」
「えっ！？そうなんですか！？」
「もーなんだよー。それなら早く言ってくれればいいのによ！」
「先生、お見舞いに行きたいんですけど八百万さんが入院してる病院ってどこなんですか？」
緑谷は、八百万が対敵したときに敵を殺していた件について気になっていた。ヒーロー候補生でいくら正当防衛だったとしてももしかしたら罪にとわれるかもしれない。もしそうなっているのなら友達として彼女に有利な証言をしてあげたいし、そうでなくても人を殺したあとなど精神的にもきているだろう、そう思ってした発言なのだが、相澤は首を横に振った。
「八百万の病院は教えられない」
「はっ？なんでっすか！？」
「八百万は対敵したときになにか敵と話をしていたらしい。それの事情聴取で時間がないそうだ。今見舞いに言ったとしても八百万の負担になるだけだ」
「た、たしかに…！八百万くんの負担を考えるとそっとしておくのが妥当だと言えるだろう！みんな！心配なのは分かるがお見舞いに行くのはやめておこう！」
「そうやね」
「百ちゃんの負担になったら意味がないものね」
「だね〜。八百万が戻ってきたら復帰のお祝いパーティしよっか！」
「いいな！あ、爆豪の金でパーティ開こうぜ！爆豪いいか？」
「あ？勝手にしろ」
爆豪は知らぬ存ぜぬという顔をしているが内心は緑谷と同じようなことを考えていた。まあ要するに一応は心配していたのだ。分かりにくいだけで。
そう、クラスの皆も八百万百のことはちゃんと心配しているのである。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿一人を除いて。
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桜(プロフ) - ミクモさん» 待っててくださりありがとうございます！受験が終わったのでボチボチ更新できるようになったと思います。できるだけ早く更新できるように頑張りますね！ (2022年2月3日 16時) (
レス) id: d43034eaf1 (このIDを非表示/違反報告)
ミクモ(プロフ) - 更新されるの待ってました‼︎やおももが今後どうなるのか気になって仕方がありません！これからも頑張ってください。楽しみに待ってます。 (2022年2月2日 20時) (レス) id: ef87c22dec (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - あのさん» そうなんです…私シリアスが好きなのでちょくちょく入れちゃうんですよね。まあ私のことはどうでもいいんですが、これからの展開に期待していてください！あのさんが楽しめるような展開にしたいと思っているので！ (2021年12月27日 19時) (レス) id: d43034eaf1 (このIDを非表示/違反報告)
あの - やおももも大変なんですね... (2021年12月19日 15時) (レス) @page36 id: 347eae7089 (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - 葉月さん» 面白いと言ってもらえて凄く嬉しいです！頑張りますね！ (2021年12月4日 17時) (レス) id: d43034eaf1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜 | 作成日時：2020年9月20日 18時
