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八頁 ページ10

翌日、煉獄家へ行くと、煉獄さんによく似た小さな子が出迎えてくれた。

「貴方が愛月Aさんですか?」


私が来たのを確認すると箒を立てかけて小走りで寄ってきた。


「はい、炎柱である煉獄杏寿郎様に稽古を付けて貰いに伺いました」


すると、彼はにこりと笑い、


「こちらです!」

と私の腕を引っ張りながら元気よく案内をしてくれた。


彼の名前を伺うと、少し恥ずかしそうに千寿郎ですと教えてくれた。兄弟のようで顔付きがとてもよく似ている。



立派な家屋を進むと、開けた場所があり、そこに煉獄さんはいらした。


「来たか!…まずは君の太刀筋を見ようと思う!」



こうして稽古が始まった。



稽古を付けて貰って数時間が経った時、
先程まで稽古を見ていた千寿郎君が、いつの間にか離れていたのか、トコトコと夕餉の時間だと知らせに来た。


「もうそんな時間か!」


煉獄さんは私との打ち合いを止めると、額の汗を拭って木刀を下ろした。


私も糸が切れたようにその場で座り込み、汗が止まるのを待った。


「今日はこれで終わろう!!」


……え?"今日は"?
それは、また次も来て良いという事ですか?


「…それは」


「明日も稽古においで、俺がまた教えよう」


ニカッと笑うその笑顔が眩しく、疲れなんて吹っ飛んでしまう。
凄く気分が昂まり涙がこみ上げそうだった。


「……はい!!!」



煉獄さんと私とのやり取りをニコニコと見ていた千寿郎君が私を見て、


「Aさんも宜しければ食べていかれますか?」


と、聞いてくれたが、残念ながら今日はこの後任務がある。


「すみません、今日は任務があるのでこの辺でお暇させていただきます。煉獄さん、今日はありがとうございました!!」


「そうですか…ではまた明日!」


千寿郎君に伝えた後、煉獄さんを見てお辞儀をした。

顔を上げると煉獄さんはどこか残念そうな顔をしている気がした。



……少しは期待しても良いのですか?

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設定タグ:鬼滅の刃 , 煉獄杏寿郎 , 恋愛   
作品ジャンル:アニメ
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千春餅(プロフ) - 黒揚羽さん» ありがとうございます!また次回作品を投稿する際はよろしくお願い致します!ありがとうございました!! (2020年11月2日 21時) (レス) id: b2822671a3 (このIDを非表示/違反報告)
千春餅(プロフ) - あさこさん» コメントありがとうございます!絶対結ばれます!笑最後までありがとうございました! (2020年11月2日 21時) (レス) id: b2822671a3 (このIDを非表示/違反報告)
黒揚羽(プロフ) - な、涙が止まらない…来世で結ばれて欲しい(´;ω;`)完結おめでとうございます!これからも応援してます! (2020年11月2日 1時) (レス) id: 86957641b4 (このIDを非表示/違反報告)
あさこ(プロフ) - うわーん涙がとまらない、、、、(´;ω;`)来世で必ず結ばれますように、、、!! (2020年11月1日 22時) (レス) id: 81f776d056 (このIDを非表示/違反報告)
千春餅(プロフ) - 四ツ谷さん» ありがとうございます!最後の展開はこうしようと最初に決めていたのですが、後半になるにつれて「2人とも生きて欲しい」という気持ちが出て来てすごく悩みました。来世で2人とも幸せになってほしいですね…。ありがとうございました!! (2020年11月1日 19時) (レス) id: b2822671a3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:千春餅 | 作成日時:2020年10月21日 15時

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