M!LKest2 -勇者M!LKと七つの大罪- Part5 (ページ18)

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プライド「だが、前作のグリードは愚かであったな。感情などという不必要なものを"与えられてしまった"ばかりに、お前たちのような者に絆(ほだ)され、くだらん理由で自滅してしまうとは」

琉弥「ふ、ふざけないでよ…！愚かなんかじゃない！シリマルは俺の大切な友達だったんだ！！お前なんかの道具じゃない！！あいつを馬鹿にするな！！！」

琉弥は涙を流しながら大声で叫んだ。

プライド「なんと傲慢な…笑わせるなよ人間。勝手にあいつを持ち出しておいて、よくもそんなことが言えたものだな。しかし、おかげでお前たちのデータが揃ったとも言えるが」

太智「ああむかつく！！そんなお高いところからあーだこーだ言ってないで降りてこい！！」

プライド「ふん、俺はプライド＜傲慢＞なんだ。ここでいい。なぜならお前らを"見下(みくだ)しやすい"からな」

太智「なんだと？！」

プライド「まぁ、今日はこの辺でいいだろう。もうすぐ面白いものが始まる。それに、俺が蒔(ま)いた種はすでに芽を出した。あとは人間自ら滅ぶのを見下(みくだ)すだけだ。そうなれば、お前たちのやってきたことは全て無駄だったと思い知ることだろう。そう、お前たちの努力は何も"報われない"。"最後に笑うのはこの俺だ"」

そう言うと、プライドは冷たくあざ笑い、黒い波動の球を一斉に打ち出し、勇者たちはその爆風に吹き飛ばされた。
地面に叩きつけられた勇者たちが次に上空を見上げると、すでにそこにプライドの姿はなかった。

仁人「く、くそ！！！逃げられた…！！」

太智「何もできずに逃げられるなんて…！！」

柔太朗「あいつ…全く本気を出していなかった…」

舜太「あの時もそうや…！！あいつ、俺と勇斗君を馬鹿にして消えていったんや…！」

勇斗「……」

仁人は地面に拳を叩きつけ、他のメンバーも同じように悔しさで表情をこわばらせ、中でも勇斗と舜太は以前戦った時と同じように逃げられたことで、一層忸怩(じくじ)たる思いに襲われていた。
そんな中で、琉弥だけは放心したように涙を浮かべて項垂(うなだ)れる。

琉弥「シリマル…」

その時、町の方で爆発音が鳴り響き、悲鳴が木霊する。

瑞生「町の入り口の方からだ…！！」

勇者たちは、色んな感情を抱えたまま、爆炎が上がる方向へと急いで駆け出していく。
そして、彼らはこの日、何かを失うことになる―

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