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すでにどれくらい歩いただろうか。
今、昼間なのか、夕方なのか、夜なのか。
濃い霧のかかったこの霊峰では、それすらもわからない。
更に、歩を進めるにつれて、霧は濃くなり、一寸先も見えない。
仁人「離れるなよ、柔太朗」
柔太朗「あぁ。しかし、この霧…命のマリーゴールドは見つかるのか…?」
仁人「見つかるさ…。いや、見つけてみせる…!」
ここで立ち止まるわけにはいかない。
命を懸けて助けてくれた大切な仲間を、今度は命を懸けて助けだしてみせる。
仁人の目は、一寸先どころか、はるか先を見つめていた。
その時だった。
仁人は霧の中に、何か黒い影が立っているのが見えた。
ぼんやりとだが、それは何やら人のような形に見える。
仁人「だ、誰かそこにいるのか…?」
仁人は警戒しながらも、徐々にその影に近づいていく。
やがて、その輪郭ははっきりしたものになってきた。
やはり人だ。
人が立っている。
そして、その人物の顔がゆっくりと仁人の方を振り返った。
仁人「み、瑞生…?」
そこに立っていたのは、まぎれもない、瑞生の姿だった。
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作者名:milkssss | 作成日時:2019年8月22日 18時