M!LKest2 -勇者M!LKと七つの大罪- Part1 (ページ33)

今日:2 hit、昨日:1 hit、合計:12,521 hit

ページページ33

琉弥「おーい！勇斗くーん！」

勇斗「りゅ、琉弥？！なんでこんなとこに？！」

琉弥「こいつが案内してくれたんだ！」

琉弥は頭の上に乗せたシリマルを勇斗に見せた。

勇斗「何だこいつ？！生き物、か？」

琉弥「シリマルって言うんだ！さっきそこの森で友達になったんだよ」

シリマル「トモダチ！リュウビ！トモダチ！」

仁人「そうなのか…。しかしすまない！今はしゃべりこんでいる場合じゃないんだ」

琉弥「え？じ、仁人君？！どうしちゃったの？！お姫さま抱っこなんかされちゃって！」

仁人「…何も聞くな」

琉弥「っていうか勇斗君が背負ってるの！舜太じゃん！ひどい怪我…！」

勇斗「悪い琉弥！事情は後で説明するから！」

琉弥「待って待って！」

仁人「なんだ琉弥、一刻も早く舜太を医者に診せないといけないんだ…！」

琉弥「俺にもっとよく見せて」

勇斗「お、おい！こんなことしてる場合じゃ…」

琉弥「大丈夫、この傷ならなんとかなる」

仁人「え？」

琉弥は、舜太の傷に向かってふうっと息を吹きかけ始めた。

勇斗「お、おい！！何やってんだよ！お前の能力は―」

伊達の色気勇者こと琉弥、その勇者としての能力は、自身の唇から分泌される多種多様な毒を操り、息を吹けば毒を飛散させ、それを手に移せば、毒を地面や水に侵食させることができる。
最大の特徴は、その毒は魅惑的な香りを放っており、嗅いだものを虜にする。
そんな毒を、琉弥は舜太の体に吹きかけたのだ。