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序章 ページ1
薄暗い岩肌を、松明の炎が明々と映し出す。
四角いブロックがいくつも積み上げられてできたその壁に、見たこともない模様が並んでいる。
「苦節三十年、ようやく見つけたぞ!」
白髪混じりのその男性は、興奮したように壁をくまなく眺めている。
冒険家だろうか。
泥で汚れたコートを纏い、すり切れた背中袋を肩から下げている。
やがてその男性は、大きく開けた空間へたどり着いた。
そこには、丸く大きな柱が並んでおり、地面には奥へ続く石畳が並んでいた。
「この奥に、"あれ"があるのか…!」
男性は小走りでその石畳を進む。
突き当りまでたどり着くと、そこは何かの祭壇のようになっており、祭壇の上には七つの壺が並んでいた。
「あったぞ!!見つけた!!」
男性は、持っていた松明を壺が見える適当な場所に固定して、祭壇を駆け上る。
「これが…伝説の…」
七つの壺を囲むように、その周りには「封」と書かれた札が貼り付けられている。
男性はその封の札に手をかける―
その日を境に、その男性を見たものは、いない。
M!LKest2 -勇者M!LKと七つの大罪-
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作者名:milkssss | 作成日時:2019年8月5日 16時