[A.L.T.O]Rosary Kiss[学パロ/実.況.者]

十六輪 ページ17

か「それでは、最初のお便りです。
ハンドルネーム[ダ埼玉って言うな！]さんから頂きました。」
名前が読み上げられた時、私の箸を持つ手が止まる。
絶対知ってる人や。
か「[KADAさんこんにちは！
正直、ここに言って良いものかどうか分からないのですが、
解決策が思い付かないので投稿します。
俺の友達二人が大喧嘩してしまいました。
原因は本当に些細な事なんですが、
到底俺一人では止められません。
こう言う時、俺は二人にどう声を掛ければ良いのでしょうか？
また、二人が仲直りする良い方法があれば教えて下さい。]
うーん、どんな原因で喧嘩をしたのか
書かれてないから何言えば良いのか…。
書いてる通り本当に些細な事なのか、
そう書いといて実は滅茶苦茶大きな問題なのか…。」
聴いていると、稲野ちゃんが話し掛けてくる。
稲「なあ。送り主があいつだとしたら、
友達二人ってあいつらの事だよな？」
あ「あー、良う三人で一緒にいる所見るしね。」
『アイツ？』
あ「リナも何回か会ってる筈や。」
敢えて実名を出さずにヒントだけ出してやる。
稲「前に三人で生徒会室に行った時に、
リナにボイスレコーダーが入ってた箱を持ってきてくれた人。
覚えてるでしょ？そいつの手握ってまで感謝してたし。」
『ワタシ、いっぱい手ギュッてシタ。』
どうやらピンと来てないらしい。
まあ、匿名の意味も込めた
ラジオネーム(ここではハンドルネーム)やけん、
詮索しても意味無いんやろうけどな。

か「そうですね。まずはそれぞれ話を聞いてあげましょうか。
二人それぞれに言い分はある筈なんでね。
この時に注意して欲しいのは、必ず一人ずつ話を聞いてあげる事です。
何でかって言うと、三人同じ場にいる時に一人に話させてしまうと
もう一人が突っ掛かって反論してくるかも知れないからです。
なんで、一人ずつダ埼玉さんと二人きりで
じっくり話を聞いて、それから答えを出しても遅くはないと思います。
その時にもう一つ注意して欲しい事がありまして。
それは、こっちが悪い！って決め付けてしまわない事です。
そうしてしまうと、ダ埼玉さんの事を
信頼してくれなくなる危険性が高くなるんで。
まあ後は、相手への愚痴は思う存分吐かせてあげましょう。
但し、相手方にこの人がこう言ってたよって
言うのはNGです。さて、答えになったかな？
では、次のお便り行きまーす。」
答え辛い質問でも正論で受け答えする彼は本当に凄いな。
弁当を食べ進めながら、私は沸々とそう思った。

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