7ページ From:私 ページ8
午前の授業が終わり、お昼の時間。
少し経って、教室のスピーカーから校内ラジオが流れてきた。
ス「[放送部の、JASMINE.jp!]
始まりました、放送部がお送りする校内ラジオ番組。
いつもの彼に代わり、今日のお相手は私こと
ヴィジュアル系アナログゲーマーのスナザメです。宜しくお願いします。」
淡々と横文字を混ぜ込んだ自己紹介に、クラス中から笑いが漏れる。
同じ様に私も吹き出してしまった。
か「今日もお便りにゲストに告知にと、盛り沢山の内容でお送りします。
それでは楽しいホームページの世界、
JASMINE.jpにレッツ、アクセス!」
流れる様にそう話す彼の声の後に、
聞き慣れた機械の様な効果音がアイキャッチとして流れた。
ス「それでは早速、お便りの紹介です。
ハンドルネーム[あっぷる♡ウェンディ]さんから頂きました。
このお便りは、私がMCの代行をする際に読んで欲しいと
ご本人から直々に言って下さっていたものです。
では、読み上げます。
[スナザメ君、こんにちわ♡
早速だけど質問させて貰うわね。
自分らしさって何だと思う?
私は良く生徒に<変わってますね>って言われるんだけど、
私としては自分が変わってるって言う自覚が確かにあるの。
<これが私だから>って言いたいんだけど、
そう言ってしまえば余計に周りと距離が開いちゃう気がして。
最近だと、私に関する噂話なんかが広まってるらしいじゃない。
まあ、聞いていて面白いからそれは良いんだけど。
人によっては私に苦手意識がある人だっている訳だから、
それが元で保健室に来なくなってしまう人が出来たりすると
本当に必要になった時に力になってあげられなくなってしまう。
保険医として、それだけは絶対に嫌なのよ。
纏めると、私は私の普通を知って貰った上で皆に頼って欲しいの。
素敵なお答えを宜しくね。
P.S. 論点がズレた上に長くなってしまってごめんね。]
…これを私に訊きますか。」
お便りを読み終わってから一息吐いてから、スナザメ君がトークを続けた。
ス「確かに普通って、人によって違いますよね。
それが周りからすると全然普通じゃないって言うのも良くある事だと思います。
ただ私が思うのは、自分が普通と思うならそれが普通で良いと言う事です。
皆が皆同じ考えだと、違う考えを持った人が
自分を出せなくなると言うか…うーん。」
自分の常識や嗜好が分かって貰えないのは、確かに辛い事かも知れない。
それを隠さないといけない事も。
悩みながらも、彼は言葉を続けた。
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