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テ「皆さん、おはようございます。
これより、二日目最初のレクリエーションを始めさせて頂きます。」
テラゾー君の手にあったマイクが、隣のうばまろ君に渡る。
室内に低めの優しげな声が響く。
う「今回皆さんにやって頂くのは、グループ対抗の伝言ゲームです。
これから我々生徒会が、グループの先頭にいる
人にクジを引いて貰います。
それは自分だけ見て、他のメンバーには一切見せない様にして下さい。
そして後ろまでいったら、最後尾の人は前に出て
このボードに伝言の内容を書いて貰います。」
次の説明が別の二年の子に移る。
軽めだけど落ち着いたトーンの声。
あ「今回は先生方にも各グループに加わって頂きます。
伝言する順番もゲームの勝敗が
左右されるポイントなんで、慎重に決めて下さい。」
三人が説明していく間に、poez君が
クジ箱を見せたりボードを指差したりしてアピールする。
対して一年生の女の子は微動だにしていない。
その様子を、やんわり先生が一歩引いた所で
にこやかに笑いながら見ていた。
優しげに微笑むその表情は、私に見せる時とはまた違うものだった。
二人きりの時には優しい中にも艶があって…。
思わず世界に入り掛けたが、ルールはしっかり聞かないと。
そんな事を思っている内に、マイクがテラゾー君の元に返ってきた様だ。
テ「これでルールの説明は終わります。
それでは先頭の方はクジ箱に集まって下さい。
二番目以降の皆さんは、順番を決めて並び替えて下さい。
決まった所は開始まで動かないで下さいね。」
グループの内の二人が生徒会メンバーである
私達はどうすれば良いのだろう。
そう思っていると。
セ「ピンチヒッター参上。なんてね。」
ブ「ふふ。皆さん、宜しくお願いしますね。」
セピア先生とブンブン先生が、こちらに来てくれた。
他のグループにも、先生方が着いた様だ。
やんわり先生は…、そうか。
生徒会の顧問だから他には行けないんだ。
全てのグループの準備が整ったのか、
テラゾー君がまたマイクを口元に寄せた。
先頭のスナザメ君がクジを確認して、
近くのpoez君に手渡してから戻ってきた。
テ「それでは、行きまーす。
茉莉花高校生徒会主催の伝言ゲーム、スタート!」
スナザメ君が、稲野君の耳元に口を近付けて何かを話す。
続いて稲野君の彼女さん、poez君の彼女さんへと伝わっていく。
その後の順番はブンブン先生、私、セピア先生だ。
ブ「剣持さん、言いますね。」
『はい。』
耳に澄んだ高めの声が響いてきた。
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