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ハロウィンの戦い ページ6

コスプレと言うものは…拒否されるからこそ、満たされるのである





「ねぇ、ひろ?」

「んあ?」





ソファーに寝転がってポリポリとお尻を掻きながらテレビを見てるひろ





「今日は何の日でしょう?」

「あ〜?…ん〜、ハロウィンか?」





面倒くさそうに答えるひろを無視して話を続ける




「そう!だから、仮装しましょう!」

「…」

「ひろの為に今年も用意しました!」

「…今年は何だよ。俺もうメイドはヤだよ。」





付き合い始めてから毎年コスチュームを用意する俺に、呆れながらも去年はメイド服を渋々着てくれた

その可愛さに歯止めが利かなくなった俺が暴走して、一晩楽しんじゃったもんだから、ひろは次の日腰が立たないわ、風邪引くわで…

それから暫く口も利いてくれなかった…





「今年はこれ!」





ひろがソファから、ちらりとこちらに視線を移す





「トラさんの映画に肖って、猫耳にしました!」

「んなもん、肖らんでいいわっ」

「しっぽもあります♪」

「…めんどくせぇ。」

「いいから、はい!」





ビシッとひろに手渡すと、暫く猫耳を見つめた後本当に面倒くさそうに頭に付けた





「へいへい。…これで宜しゅうございますか?」

「…」





雑に付けられた猫耳…

ソファに寝転んだまま、またポリポリとお尻を掻いてる…

可愛いんだけど…何か違う…





「…しっぽも」

「えー!それは後で良いじゃん。どうせこの後やるんだろ?」

「…」





……違う

やっぱコスプレは、嫌がってくれないと!

ヤダヤダ言いながら結局俺に負けて、真っ赤な顔してするのが可愛いんじゃんっ!





「ひろ、真面目にやって!」

「真面目なハロウィンって何だよ。」

「俺の気持ちに真面目に向き合ってって言ってんの!」

「向き合ってたら、俺体持たねぇもん。」

「……」





去年無茶しちゃった手前、反論できない…





「……もういい。」





楽しみにしてたのに…

去年だって、何だかんだ言いながら最後はノリノリだったじゃん…

いつもはお腹出して寝ても風邪引かないのに、なんであんな時だけ風邪引くんだよっ

ひろのバカっ





諦めて風呂に入ろうとした時、くいっと服を引っ張られた





「…ん?」

「……愛してるにゃー…///」





っっっ!!!…可愛いっ!!!





「ベッド行こう、うん。」

「ちょ…おいっ、下ろせーーー!!!」





俺の暴走は、ひろのせいですっ






.

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作者名:MISA | 作成日時:2018年10月18日 11時

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