僕の彼女 (ページ4)

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トラさん解禁ページ4

「あっ！」

夕食も風呂も済ませて、二人でまったりする夜

スマホを弄ってた太輔が小さな声を上げた

「どした？」

「ひろ、『トラさん』の映像解禁だって！」

「…あ、そう？」

実はスタッフから、解禁になる事は知っていた

太輔に言わなかったのは、猫の姿の写真が公開になった時の太輔の興奮状態が異常だったから

「……ひろ、知ってたでしょ。」

「…さ、さぁ…どうだったかなぁ…」

「…」

ジト目で睨まれたけど、知らん顔

ふんっと息を荒くした後、太輔は俺を無視してスマホに視線を移した

「…！何これ、ビジュアルめちゃくちゃ可愛いっ！」

やっぱり…

こうなるから言うの嫌だったんだよ

弾けんばかりの笑顔…いやニヤケ顔で指を動かす太輔

「…おっ！……ふはっ……ぁ……ははっ……んふふ、可愛い……もう１回。」

画面を見つめて百面相

「もう1回」を繰り返す事十数回…

「…もう良いだろ。」

「んー、何度見ても、足りないっ」

「それより、感想聞かせてよ。」

さすがの俺ももう飽きたわ

逃げようと思っても太輔が服掴んでっから動けねぇし、話逸らすしかねぇ…

「まずはねぇ、可愛い♪」

「…お前はそれしかないのかよ。」

「…まずは、って言ったじゃん。……バカリさん、はまり役だね。」

「そっちかよっ」

「予告見ただけでワクワクとかキュンがいっぱいだった。」

「うんうん。そう言うのちょうだい。」

「ちょっとだらしなくてチャラい感じ、でも宏々路ちゃんに毛布掛けてあげてるトコとかめちゃくちゃ表情が優しくて…自然体な演技に惹かれる！」

「えへへ。」

「後は…後ろ姿の寝癖が可愛い！猫姿もやっぱり萌えるよね♪」

「お前は、やっぱりそれじゃねぇか！」

「でも…死んじゃうシーンは何度見てもイヤ。ひろじゃないって分かってても泣きそうになる…
」

「太輔…」

「ひろは俺より先に死んだりしないでよ？」

「当たり前だろっ。俺が先に死んだら、お前守れねぇじゃん。」

「ひろっ…」

俺に抱きついてくる太輔

可愛いのはコイツの方だ

「もし俺が先に死んでも、猫になってお前んとこ戻って来るよ(笑)」

「え…」

「あー、太輔は犬の方が良いか…」

「猫姿のひろがいい。」

「…は？」

……即答かい

しかも食い気味

「帰ってきたら、『愛してるニャー』って言ってね♪」

「…」

さっきのキュンを返してくれ…

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