僕の彼女 (ページ18)

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お疲れのサンタクロースページ18

無事に終わった生放送

24時間の務めを果たした充実感と達成感で、皆グズグズと楽屋に残ってる

去りがたいのは俺も同じだけれど、明日も仕事が入ってる恋人を早く休ませたいのも正直な気持ち

「北山、そろそろ帰ろっか。」

「えー？」

「ガヤが早くミツと二人になりたいって！」

「二人きりのクリスマス、過したいよねぇ。」

俺の気持ちを読んだのか、皆がひろの背中を押す

ひろがちらりと俺を見るから、へへっと笑って見せた

「しょうがねぇなぁ…。帰るぞ～、藤ヶ谷ぁ。」

ふらふらと歩きだすひろ

「ハッピーメリークリスマス！」と叫ぶ皆に、「皆も！」と返して、その背中を追い掛けた

家に着けばやっぱり気は抜けるのか、どさりとソファに体を落として、なかなか動こうとしない

「ほら、お風呂入ろう。」

「んー。もう少し…」

「ダメ。絶対そのまま寝ちゃう！」

「寝ないからぁ…」

「もう半分寝てんじゃん。」

限界のひろを抱えて、一緒に風呂へ

結局ベッドに入るまで、ずっと俺にされるがままだった

「お疲れ様。ゆっくり休んで。」

「ん…おやすみ…」

24時間、文字通り完走したひろ

誰よりも今はゆっくり休んで欲しい…

ぐっすり眠りに入ったひろを抱きしめながら、眠りに落ちた

「……どんだけ寝るの…」

先に目が覚めて隣のひろを見ると、寝付いた姿のまま

これは絶対起きないやつだ…

「北山さーん、もうすぐクリスマス終わっちゃいますよ～。」

スタッフさんに持たせて貰ったクリスマスケーキは…明日だな

プレゼント…も…

「…ん……た、い…」

「あ、起きた？」

「おき…て…なぃ…」

「んふふ。まだ寝てていいよ。」

夢と現実を行き来してるひろは、子供みたいに可愛い

「く……と…」

「ん？」

「くろ……ぜ…」

「クローゼット…？」

何だか良く分かんなくて、とりあえずクローゼットに向かおうとしたら

「メリー……クリ……ス」

ほとんど動かない口でたどたどしく伝えて、また眠ってしまった

音を立てない様にゆっくりとクローゼットを開く

そこには、真っ赤な紙袋

「あ…。」

2人で雑誌を見てた時に、俺が何気なく欲しいと言ったアウター

ずっと忙しかったはずなのにいつの間に…

「ありがとう、ひろ。……俺からもね。」

寝てるひろの指にお揃いのリングを填める

「メリークリスマス。俺のサンタさん。」

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