雷鳴76 ページ45
「型については手取り足取り教えるつもりはねぇから、私や三島との打ち合い稽古で覚えろ」
「えっ、そんな感覚で覚えられる様なモノなんですか」
まぁ、私が扱ってんだからそう思うのも無理はねぇ、だがこればかりは丁寧に教えて何とかなるもんでもねぇんだよな
「さっきも言った通り生半可な稽古じゃ型は会得できねぇ…が、これもさっき言ったが、うちは基本自分に合った自己流が売りの剣術だ、型にも覚えた当人の癖や応用が色濃く写る、だから八雲にとって型ってのは何を基本にその型が作られたのか、なんの為に型を使うのかが重要なんだ」
「…俺に武術の心得がないので、よく分かりませんが…なんか、矛盾してませんか？」
私の言葉に心操が疑問をぶつけてきた
八雲を知らない人間からしたら真っ当な疑問だろう
むしろそれが正常だとも言えるやもしれん
何故かと言うと、八雲はヒーロー界、そして裏稼業の者達からは"頭のイカれた一族"と言われている事を知り、私も雄英に入ってから家はおかしいのかもしれないと思った
だが、それこそ生まれた時から染み込んだ"八雲の教え"は消える事がなく、むしろプロになり守るものが増えてから実感することが多くなった
「いい観点だ、だからこの型はそれぞれその世代の当主によって姿が変わる変幻自在の抜刀術、一朝一夕じゃ扱えねぇから門外不出なんだ」
「…そんなの、一時的に弟子になった俺に教えて良いんですか？」
「あ？んなの一時的であろうがお前は私の弟子だ、お前がプロになるまでの三年間、みっちりしごけば扱える様になるさ、よほどセンスが無ければ話は別だがな」
「うっ、頑張ります」
苦い顔をした心操は首をさすりながらも私から目線を外しはしない
こいつはそんなけ"ヒーロー"という存在に憧れて、ものすごい覚悟でこのNo.4ヒーロー"キキョウ"の弟子になることを決めたのだ
「心操、誇れよ」
「？」
「お前は、この私、"八雲組三十八代目当主"であり、"No.4ヒーロー、キキョウ"の弟子になったんだ、そんな奴後にも先にもきっとお前しかいねぇよ」
「！っ、はい！」
きっとお前は、私をも超える最高のヒーローになるだろう
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 647人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
とらお(プロフ) - 夏樹さん» コメントありがとうございます！当方関西出身なもので、あんなけって使うので普通に使ってました！多分、多々関西弁寄りな所が出てくるかと思いますが見て見ぬふりでもしてください！ (2023年4月8日 3時) (
レス) id: 9196c41cf9 (このIDを非表示/違反報告)
夏樹(プロフ) - 雷鳴40の千葉さんの台詞あんだけがあんなけになってます。何回よんでもおもしろいですね。 (2023年4月4日 23時) (レス) @page7 id: 820ea18d0a (このIDを非表示/違反報告)
しおん(プロフ) - めっちゃ面白いです。最新頑張ってください (2020年1月19日 4時) (レス) id: b3b626bb81 (このIDを非表示/違反報告)
小林萩(プロフ) - 3がいいと思います。他の方と似たような理由になってしまうのですが、可愛いなぁと思ったので。更新頑張ってくださいね。 (2020年1月9日 20時) (レス) id: b63d7693a0 (このIDを非表示/違反報告)
雪豹(プロフ) - ��がいいと思います。ケルピー、可愛い。 (2020年1月9日 15時) (レス) id: 5c79542a8a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：とらお | 作成日時：2020年1月7日 4時
