【ヒロアカ】鷹と雷鳴箸休め【番外編】 (ページ12)

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ﾌﾟﾙﾙﾙﾙ、と軽快に音を鳴らす携帯を目の前に、私は腕を組む
こんな威張った格好をしてもこれから出るであろう相手には見えないのだが、何となくこうしといた方が勝った気がする

「·····頼むから出るなよ」

「何言ってるのよ、出ないとアウトよ、私の中で」

そう言っていると等間隔で鳴っていた音がブチッと切れた

『A！！？えっ、どげんしたと？！珍しかね、Aから電話なんて！！！ましゃか何かあった！？！事件！！？事故！！！？』

あら？私が思っていた"ホークス"のイメージとは少し誤差があるのかしら
凄く訛りが出ているのね

「こんばんは、No.3ヒーロー"ホークス"さん」

『·····あんた、誰？』

私の声が聞こえた瞬間、一般人の私でも分かる位低く声色に殺気が含まれていて思わずビクリと肩を揺らしてしまう
そんな私の反応を見てAが口を挟もうとするのを手で止める

「ねぇ、もし"キキョウを預かっている"、って言ったら、貴方どうする？」

『·····は？』

「キキョウ、可愛いわよね、ねぇどんな所が可愛いと思う？私はね」

『ちょ、まてまてまて、キキョウは無事なのか？まず安否確認が先だ』

「あら、せっかちね、私の質問に答えるのが先よ」

『·····分かった』

私の交渉に素直に応じた彼に、ニッコリと笑う私を見てAが頭を抱えながら小さく「どうしてこうなった」と呟いたのが聞こえた
やばい、久々に楽しくなってきたわ

「じゃあまず、キキョウのいいと思う所を教えて？」

『·····何でも物怖じせずにはっきり言う所』

「どういった所に惹かれたのかしら」

『、NO.1の隣でも堂々と立っていた所』

「実際会った時の第一印象は」

『か、顔が良いのに口が悪いギャップ』

「そうよね、わかるわよ、それじゃあ·····」

『待って、俺は何を言わされてるの？』

ちっ、口を挟むんじゃないわよ、と外には出さないものの歪めた私の顔を見てAが「ひぇ」っと小さく悲鳴を漏らしていた
A、貴女恥ずかしいのね？飲むペースが格段に上がっているわよ

「まあ、ここまではある程度のファンでも答えられる質問よね」

『·····は？』

私が煽った言葉にあからさまに反応したホークスに、歪めた顔がニヤリと笑みに変わる
さあ、貴方がどこまでクリア出来るか、しかと見せてもらおうじゃないの