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30. ページ30

思わず手を掴む。
細くて、
今にもはかなく居なくなってしまいそうな。



もう、あの頃のヌナはいない?
ならば、目の前の彼女は誰?


あぁ、頭が混乱してしまいそうだ。
夢ならば、どれだけ良かったか。





『……離してもらえませんか』

「その、敬語は何なの」

『…何が?』

「連絡もしないで、会ったらこんな態度で。

…俺が、どれだけ会いたかったか、」

『…それはそっちの勝手でしょう。
私は、』






"貴方にもう一度、
出来ることなら会いたくなかった"





充分だった。

俺の心を、粉々にするのには。

充分すぎた。

あまりにも、直球すぎたんだ。








「……俺は、会いたかった」

『…そう』

「何とも想われてなくたって、




ずっと、ずっと、忘れられなかった。

会いたくて、たまらなかった。






…今でも、」
『やめて』



貴方を好きだと言おうとした。
だけど、遮られた。







『……また、こうして会うことになったとしても。
他人行儀で居てください。





私と、貴方は、

今日が初対面。





ただの財閥の娘と、アイドル。


……分かった、ジョングク…っ?』









俺の名前は、もっと笑顔で呼んでほしかった。

そんな、悲しそうに呼ばないでほしかった。









「…………っ、嫌だよ」




それでも、貴方を、想ってしまう。
嫌いになんて、なれやしないのだから。

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るるん(プロフ) - って書いてから続き読んだんですがあまりのどんでん返しに白目剥いたこともご報告しておきます! (2020年10月23日 12時) (レス) id: f74975a042 (このIDを非表示/違反報告)
るるん(プロフ) - つばきさんの文章から思い浮かべる情景や、気持ちの流れは素敵です。ですから、悪戯な評価で気を落とされていることが本当に悲しいです。あなたの作品で心が躍り楽しませていただいた読者がいることを伝えたくて初めてコメントさせていただきました。応援してます。 (2020年10月23日 12時) (レス) id: f74975a042 (このIDを非表示/違反報告)
るるん(プロフ) - 独創的で読み応えのある作品で、大好きな作品の一つです。作品の始まりが上京前日というのがクアァ!そうきたか!という感じでしたし、お姉ちゃんが自分の身辺をそのタイミングで明かすなんてエモエモのエモでございました。 (2020年10月23日 12時) (レス) id: f74975a042 (このIDを非表示/違反報告)
ミイミイ(プロフ) - お話いつもたのしみにしています!(*^^*)ずっと応援しています、無理のないように頑張って下さい!(*^^*) (2020年10月22日 17時) (レス) id: 07d9352f4c (このIDを非表示/違反報告)
SiN(プロフ) - 勝手ながら・・・私もちょっと思ってました。でも読んでみるとやっぱり私の好きなつばきさん作品なんです!お話しの続き楽しみにしてますね!勝手な意見すみませんでした(汗) (2020年10月22日 17時) (レス) id: bb3875de40 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:つばき。 | 作成日時:2020年10月22日 15時

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