君の涙が乾く頃 (ページ31)

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「僕は、どうしたらよかったんだろうね。

すみません、お酒もう1本追加で」

『あまり、飲み過ぎちゃ、』

「………………久々に、酔いたくて。

誰かに、僕たちのことを知らないAちゃんに、聞いてほしかったんだ」

少し、酔っているのか、やや砕けた口調になるソクジンさん。

……………瓶の数が増えていってる気がする。

「…………Aは、あの日。

珍しく、僕を残して練習室を出たんです。

その日が、誕生日だったから、ケーキでも用意さてくれるんだろうか、なんて期待しながら見送った。

僕の、誕生日が、楽しみでしょうがなかった。

たくさんの、人に祝ってもらえることが嬉しかったんです。

ようやく、認められてきたって。

……………でも、3年前の、誕生日に、

＿＿＿＿1番祝って欲しい場に、

Aは、いなかった。

ねぇ、Aちゃん。

僕、どうしたらよかったのかな？

僕が、……………僕のせいで、Aが………っ！」

それは、嗚咽に近かった。

泣きじゃくるソクジンさんを見て、なぜか切なくなった。

『………………ソクジンさんの、せいじゃないですよ』

今の私には、そう言うことしかできなくて。

私、なんでこんなに、泣きそうなの？