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ページ29

「ありがとう。助かりました」

『いえ、わざわざご丁寧にありがとうございます』






数日後。

連絡して都合のいい日が重なったため、こうしてお金を返してもらえた私。

有言実行するタイプだと判明した。







………………それも、かなり。



「さっ、食べて食べて!」

『………………や、あのですね』

「大丈夫。ここ、僕の行きつけだから!」






晩御飯に、付き合うことになった。



「お礼がどうしても、したくて。ここの料理、とっても美味しいんです」

『……………………お言葉に甘えさせてもらって大丈夫なんですか?』

「はい。……それに、




Aさんと、もう少し話していたくて」








私を見つめる目が、とても優しかった。

やっぱり、似ているのかな。






名前が同じということだけで、こんなにも新しい出会いがあるなんて思わなかった。






『………………その、……私と、Aさんのこと
聞きました、メンバーさんから』




正直に打ち明ける。

少し驚いたような目で見てくるソクジンさん。







「………………少し、昔話をしても?」







月の光が反射して、輝くソクジンさんは、

どこか、悲しそうだった。

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作者名:つばき。 | 作成日時:2020年5月27日 12時

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