君の涙が乾く頃 (ページ2)

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【防弾少年団、A 死因は交通事故か】

”車に轢かれそうな子供を守るために咄嗟にかばったそうです”

あの日、いつもと変わらない日。

いつものように練習をして、休憩時間にふざけあった。

「まだ練習するの？」

『いや、今日は帰ろっかな。なんだか集中できなくて。寝不足なのかもね』

「ちゃんと休むんだよ」

『いや、ソクジナは私のオンマか！』

肩をばしっと叩かれたりするのはいつものことで。

「A、」

『ん？どうした』

くるり、と振り返ってこちらを見るA。

「…………いや、何でもない。気をつけて帰るんだよ」

『はいはい、ソクジンオンマは過保護ですねぇ』

あの時、引き留めてたら。

あの時、一緒に帰ってたら。

あの時、

あの時。

どうして、何もできなかったんだろう。

どうして？

「…………目、覚ませよっ……！！！！起きろよっ！！！！」

眠っている君に、

話しかけても、叫んでも。

うるさいって、言ってよ。

お願いだから、起きてよ。

「なんでっ…………っ！」

あふれ出てくる涙の味は、しょっぱくて。

止めることなんて、できなかった。