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■ ページ1
”嘘だと言って”
”嘘でしょ…………”
”え、これほんとに？”
「現在調査を進めているとのことですが＿＿＿＿＿＿＿」
「信じられない、なんであんな若い子が…………」
テレビから聞こえてくる同情の声。
何にも知らないくせに。
ありふれたコメントが並べられてるだけじゃないか。
「…………くそ」
何もする気が起きない日曜日。久々の休日で、いつもなら喜んでいたのに。
僕の胸は、ぽっかり空いたまま。
僕だけじゃない。メンバー全員がそうだと思う。
リモコンを乱雑に操作し、テレビを消す。
正直言うと、まだ現実を受け入れられない。
受け入れられない、というより、認めたくない。
嘘だ。
きっと、何かの間違いだ。
Aが死んだなんて、嘘だ。
これは、夢なんだ。
覚めない夢。
ねぇ、A。
この夢はいつになったら、覚めるの？
君が僕にかけた魔法は、いつになったらとけるの？
「…………教えてっ、よ…！」
ひとり、薄暗い部屋の中
涙で視界がぼやける。
君の返事は、なかった。
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作者名：つばき。
| 作成日時：2020年5月27日 12時
