私たちは都合がいい【まふまふ】

40話 ページ42

.






『坂田さんは先輩とどうやって知り合ったの？』



「俺か？んーーーー





知り合ったって言うより、助けてもらったって感じかな」









…助けてもらった？

違和感のある答えに私は反応した








「何となくわかるかもしれんけど、

うらさんすごい良い人やん？



俺が手も足も出せなくなった時に、
真っ先に駆けつけてくれてた」








目を細めながらうらた先輩のことを話す
坂田さんは幸せそう



まるで大切な何かを思い出すかのような、そんな顔








私も何となくわかる気する





あの性格だけど、助けられる時はたくさんある


私の相談に乗ってくれている時と
同じように坂田さんの力にもなってるんだね





「あ、うらさん着いたみたい」









.









.









「どうせ二日酔いで休んだんだろなーって思ってたよ」


「俺に渡した袋の中、薬だらけやったもんな
そんな心配やったんや？(笑)」


「はぁ？ちげーよ」






仕事終わりに来てくれた先輩が
荷物を床に下ろしながらブツブツ文句を言っている



さっきは良い人だから、と思ってたけど
先輩を見ると途端に申し訳なくなった




『ごめんね、先輩』




「ったく、忙しかったな〜今日は」

「まぁまぁ」





文句が止まらない先輩を宥めようと坂田さんがフォローしている









でもわかってる



薬を用意してくれるくらい心配して来てくれたんだから、

先輩なりの優しさにまた支えられていることくらいちゃんとわかってる









『ありがとう…先輩』








涙を堪えたせいか
聞こえるか聞こえないかくらいの小さい声だったと思う





私の声を聞き取ったのか
うらた先輩は私の頭をポンポンと撫でた





「落ち着いたら話聞かせて」









――――――――

お気に入り500人、殿堂入り
ありがとうございます!!!!m(_ _)m

そろそろ展開が変わってきますので
夢主と重要な登場人物に注目してご覧下さい


12.19

41話→←39話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す