浪漫.5 ページ6
翌朝。
大して朝に強くないAでも、さすがに昨日の今日では早く起きた…訳でもなく、ガッツリ眠り込んでしまっていた。
怖い、どうしよう…という感情より、気疲れの方が勝ったのである。
藤田はとっくのとうに起床していた。
起きた時にほんのりいい匂いがしたのは、朝食を作っていたからだ。
｢…おはようございます。｣と眠たい目を擦りながら、厨房に居る藤田に話しかけた。
髪を高く結っている後ろ姿は、ちょっとキュンとする。
Aの眠たそうな声色に、｢娘、布団を畳んでこの御膳を持っていけ。｣と返され、のろのろと動く。
襖から覗いた外の景色は、昨日と違って空気が気持ちいい明るい朝が見えた。
｢藤田さん藤田さん。私どうすればいいですかね。｣
藤｢まず服だ。その短い丈の服で街を歩いては、不審者扱いされる。｣
｢明治に馴染むのも難しいんですね……っていうか私が未来から来たって話信じるんですか？嘘くさいのに。｣
藤｢話の辻褄もバラバラな訳では無いからな。物の怪と分かればすぐに斬る。｣
｢物の怪…？藤田さん物の怪ってなっ…｣
？｢ふっ、藤田サァン…？！藤田サンがっ…愛らしい女性と一緒に…明日の天気は荒れそうデス……。｣
｢……藤田さん、これは世に言う不法侵入と言う奴なのでは。｣
藤｢正解だ娘、よく分かったな。そして此奴はその不法侵入の常習犯だ。｣
Aが覚えている限り、客人は普通玄関から入ってくるもの。
が、何故この美形眼鏡はこんな庭から出てきたのか。
どう考えたって、不法侵入の四文字以外浮かび上がらない。
警察の家に不法侵入するとは、随分肝の据わっている人らしい。
？｢おやおや酷い良いよう言いようですね…これでも私は大学で講師をしていると言うのに。｣
｢大学で講師をしている人は、多分庭から人の家に入ってきたりしません。｣
藤｢そうだな、追い返そう。｣
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雪路 - とっても面白いです！私は藤田さんファンなので、藤田さんとの絡みがたくさんあってすごく嬉しい( 〃▽〃)これからも更新頑張ってください！応援しています☆ (2019年7月28日 23時) (
レス) id: c4ea89a33d (このIDを非表示/違反報告)
みゆ(プロフ) - とても面白いです…！！ (2019年7月13日 9時) (レス) id: 3a593efc86 (このIDを非表示/違反報告)
み ゅ ー ぽ む 。(プロフ) - せりなさん» ありがとうございます〜！！！！ (2019年7月6日 19時) (レス) id: 60c355a2ab (このIDを非表示/違反報告)
せりな(プロフ) - 面白いです！ (2019年7月5日 8時) (レス) id: 9f79ffa67e (このIDを非表示/違反報告)
み ゅ ー ぽ む 。(プロフ) - アミュレットさん» 私もです〜！我慢できずにとうとう夢小説に手を出してしまいました…笑 . 私鏡花ちゃんが好きなので、音二郎さんと取り合われるのが楽しすぎて…！ (2019年4月19日 19時) (レス) id: 8c1d057699 (このIDを非表示/違反報告)
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