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あれから何度店に行ってもAに会う事は叶わなかった。
「今日は休みっすねえ」、「今日も客に付いてますわ。人気あるんでねえ」と。
ちょっと待て、これなんかおかしくねえか？
「なあ、一つ聞いていい？」
「はあい？」
また別の女の子についてもらって、最近の状況をそれとなく聞いてみる。
「ここに未来って子いるよね。その子最近どうしてるの？」
「お客さん、未来目当てなの？ だったら止めといた方がいいよー」
面倒くさそうに足を組みかえて長い爪の先を触ってる彼女は、ある事を話してくれた。
「なんかさぁ、やっばい話なら聞くのよ。なんか手当り次第客とって、先輩の客まで取ったりしたらしくて先輩にボコられたーとか。先輩の連れに回されたーとか。ヤク中になってるーとかー。まああくまで噂ね。でも、最近あんまに見かけないからマジだったりして」
「………」
言葉が出なかった。
そんなもん噂にしろヤバいもんばっかじゃん。
あんなに会えていたAが今となってはこんなに会えないなんて、絶対なんかあんだろ。
彼女はさらに続ける。
お喋りが好きなようで助かるな。
「そうそう。あとね！最近この店が誰かに見張られてるんじゃないかって噂もあってさー。ここ歳偽ってる子もいるし、そろそろヤバいんじゃないかと思って私店変えようと思ってるのー。お客さんイケメンだし、やらなくてもお金くれて最高だしさ、新しい店にも来てよ！」
「は？」
おいおい、いよいよやべえじゃん。
つうかこれ完全にバレてる。
俺か他に潜入していた奴がヘマしたのか、それとも外に張り込んでる奴らなのか。
こりゃあ急がねえと、なにもかも無駄になるぞ。
どちらにせよ今俺がここにいる理由はもうねえなと立ち上がれば、彼女は「あれどうしたの？」とキョトン顔だ。
「良い話教えてくれて感謝します。お礼に一つだけ、」
「え？」
ほんとは言わない方がいいけど、俺もお人好しらしい。
今回はこの子が自ら話してくれたおかげで、みすみす逃がさずに済むかもしれねえからお礼を込めて彼女の耳に顔を寄せる。
すると今まで平然としていた彼女の耳が真っ赤になった。
「職場変更するの良い判断だと思うよ。頑張って」
「………や、ヤバい。かっこいい」
去り際に肩を叩き部屋を後にした。
普通に客を装い店を出て、外で張り込んでる仲間が驚いた顔をしていたから小さく会釈して足早にその場を去る。
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ゆきんこ(プロフ) - 雫さん» コメントありがとうございます！スッキリして頂けて良かったです！次も作品でも楽しんでもらえるように頑張ります！！ (2021年6月26日 16時) (
レス) id: f67eac9242 (このIDを非表示/違反報告)
雫(プロフ) - ネタバレ？ありがとうございました！そういうことなのか、、、スッキリ！話の内容もとてもおもしろかったです！次も楽しみにしてます！ (2021年6月25日 23時) (レス) id: 760b825a9a (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - ちゃむ丸さん» ありがとうございます(^^) (2021年6月25日 22時) (レス) id: f67eac9242 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃむ丸(プロフ) - ゆきんこさん» 楽しみにしています！ (2021年6月25日 18時) (レス) id: b0c8e366a3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - mijeong0102さん» 初コメント有難うございます！なんとなく気付くことありましたか？それっぽいから確実な表現はしてないんですが、気づくとちょっと変かも？ってなればいいな程度なんです(笑)答えは後ほど後書きに＋しておきます！これからも頑張ります！ (2021年6月25日 7時) (レス) id: f67eac9242 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆきんこ
| 作成日時：2021年6月7日 20時
