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敦と芥川が敵潜窟に潜入して数分が経った。
Aが心配でそわそわしていると、花袋から無線が入った。
花《A殿!今、敦殿と兄上殿がウイルス異能者を追っておる!》
『太宰さんっ』
太「敦君と無線を繋げてみようか……」
敦と無線を繋ぐと、しばらく雑音や電波の都合で繋がらなかった無線がようやく繋がった。
太「敦君?あぁ、漸く繋がったか」
敦《太宰さん!》
太「花袋君から聞いた。ウイルス異能者を追っているね?
奴のウイルスは傷口から感染し高熱と目眩で直立すら困難になる。
かすり傷でも受け手は駄目だ」
無線の向こうでは銃声が聞こえてくる。
太「首魁たるドストエフスキーは私に任せろ。ウイルス異能者を絶対に逃がすな」
その言葉を最後に無線は再び砂嵐の音が流れた。
太「Aちゃん、君に一つお使いを頼んでも構わないかい?」
『何ですか?』
Aは太宰に云われた言葉に一瞬驚いたが、太宰の真剣な眼差しに頷くことしかできなかった。
『任せてください』
太「頼もしいね。流石は私の恋人だ。
ただし、怪我だけはしないでいくれよ……」
太宰はAの細く華奢な体を強く抱きしめた。
『では太宰さん、行ってきますね』
太宰から離れたAはトラックから降り、軽い身のこなしで森の中を駆けていった。
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咲楽 - 更新頑張ってください (2018年9月11日 19時) (レス) id: 08df1a568e (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 続編おめでとうございます続き楽しみにしてます (2018年8月17日 18時) (レス) id: 5016550d2e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紫陽花 | 作成日時:2018年8月17日 15時