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132. ページ46

Aもそれを見て目を見開いて驚いている。



『なんなの、あれ……』



太「これは、人外の類いだね……」



中「手前、腕が……」



太宰の片方の腕はなくなっていた。



太「中也、A、死ぬ前に聞いて欲しいことが……」



『い、いや…貴方まで私の前からいなくならないで!』



中「手前がこんなところで_________」



太「ばあ!」



太宰は手品のようになくなった腕を出した。



『は?』



中也とAは太宰の嘘にまんまとはめられた。



太「怪我のみで戦場にでるなら、これくらいの仕込みは当然だよ」



中「手品してる暇があんならあの悪夢どうにかする作戦考えろ!」



Aも珍しく青筋をたてている。



太「無理無理、諦めて死のう。Aと一緒に死ねるなら本望だよ


それにもう残った手は一つしかないね」



太宰の考えが判ったのか、中也は汗をかく。



中「まさか……”汚濁”をやる気か?」



太「……私達二人が双黒なんて呼ばれだしたのは、一晩で敵対組織を建物ごと壊滅させた日からだ



但し、私のサポートが遅れれば中也が死ぬ。選択は任せるよ」



中「選択は任せるだと?手前がそれを云う時はな、いつだって他に選択肢なんかねえんだよ」



『中也……』



Aが心配そうに中也を呼び止める。



中「大丈夫だ、すぐ終わらせる」



中也はAに帽子を預け、背を向けた。



『死んだらただじゃおかないわよ、これ、上司命令だから』



中「わーってるよ、手前残して死ぬわけねえ



まだ手前からの返事も聞いてねえしな」



Aは中也のその言葉に胸がドキドキするのを感じた。



『(なに、これ……心臓が苦しい……)』

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作者名:紫陽花 | 作成日時:2018年6月3日 22時

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