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107. ページ21

与謝野が中也とAに向き直る。



与「その異能力、重力使いの中原中也だね?



それに、Aという名は聞いた事があるねえ



確か冷徹な鬼補佐官、ポートマフィア首領の秘書武官の赤瀬Aだね?



そんな大物がくるなんてねえ」



中「チッ、太宰の兵六玉が喋ったか……」



『私の情報まで知っているのは驚きましたねえ、流石としか云いようがありません』



賢「逆さに立ってるのに帽子が落ちてこない!



それにあんなか弱そうな女性が重たそうな金棒を軽々振り回してるなんて!



やっぱり都会ってすごい!」



中也はそのまま天井から落ちてくる。



中也の周りには重力で地面がへこんでいた。



中「さあ、重力と戦いてえのはどっちだ?!」



『地獄のような結末を貴方方に捧げましょう』



与謝野と賢治はこちらの出方を窺っている。



その時、カメラの向こうから声がした。



福「応えよ、ポートマフィアの特使等」



中「あ?」



『なんでしょう?』



福「確かに探偵社が組合を挫けば、貴兄等は労せずして敵の力を削げる



あわよくば探偵社と組合の共倒れを狙う事の筋も通る」



『ですがそちらにも損はない……そうでしょう?』



福「その話しが本当ならばな


……何を隠している」



『いいえ、何も』



福「この件でポートマフィアはどう動く?」



中也とAが怪しく笑いながら応える。



『ふふふ……』



中「動くまでもねえよ」



その言葉に探偵社は何かに気がついたようだ。

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作者名:紫陽花 | 作成日時:2018年6月3日 22時

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