泉鏡花の姉は特務課所属【文スト】

９． ページ10

路地裏では一頭の白虎と、指名手配中のポートマフィア、芥川龍之介が対峙していた。








先程の獣の声の正体は虎で、銃声は恐らくマフィアの仕業だろう。









虎と芥川が衝突するその寸前、その間に割って入る者が一人＿＿＿＿＿＿＿








太「はぁーい、そこまでー」









武装探偵社の太宰治が、虎と芥川の異能に触れると、芥川の黒獣は消え、虎は一人の少年になった。









芥「なッ……」








樋「貴方は探偵社の＿＿＿！何故ここに！？」








太「美人さんの行動が気になっちゃう質でね。こっそり聞かせて貰ってた」








太宰の手には小型の盗聴器とヘッドフォン。樋口が急いでポケットの中を漁ると、中から同じ型の盗聴器が出てきた。








樋「では最初から＿＿＿＿私の計画を見抜いて」








太宰は「そういうこと」とにっこり笑いながら云う。









太「ほらほら起きなさい敦君。三人も負ぶって帰るの厭だよ私」








敦「う……」








樋「ま……待ちなさい！生きて帰す訳には！」








芥「くく……くくく








やめろ樋口、お前では勝てぬ」








樋「芥川先輩！でも！」








芥川が樋口の銃を制した。

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