１３． ページ14
種田長官の急な一言で、Aは一瞬目を見開いた。
しかし直ぐに元の冷静な表情に戻る。
種「最近になって急速に戦果をあげている暗殺者が居るらしくてな。
その暗殺者による被害は、半年で３５人。既に軍警は対策を取ろうと指名手配をしておる。
その暗殺者の特徴だがな……和装で、１４歳程の少女らしい。
昨日、その暗殺者が現われた場所の周辺の監視カメラが一瞬だが捉えた」
種田長官は、着物の裾から一枚の写真を取り出しAに渡した。
その写真は夜に撮影されたものなのか辺りは暗く、その暗殺者らしき人物はぼやけて写っていた。
しかし、そのシルエットを見た途端、Aの眉間には皺が寄せられた。
種「その娘で、間違いないか？」
種田長官の問いに、Aは眉間に皺を寄せたまま口を開いた。
『……はい。正真正銘、私の妹で間違いありません』
種「この娘は確か、母親から異能を譲渡されておったな？」
『「夜叉白雪」＿＿＿＿殺戮に特化した異能です。妹がそれを使えているのかは不明ですが、その異能を使えば、人殺しなど容易いでしょう』
種「３５人殺し……これだけ犯罪を犯せば、次捕まればこの娘の死罪は確定だぞ」
『重々承知しております。
ですが、いくら実の妹といえど、犯罪者に変わりはありません。
異能による犯罪を取り締まるのが我々の仕事です。私、公私混同はしない質なので』
種「……その言葉、後悔はしないんじゃな？」
種田長官とAの間には薄く張り巡らされた緊張感が漂う。
『……勿論です。後悔などしません』
Aの迷いの無い、どこか冷めたような眼差しに種田長官は溜息を吐いた。
種「ほんならもうええ。業務に戻れ」
『失礼しました』
Aは静かに扉を閉め長官室から出て行った。
種「全く……仲の悪い姉妹じゃのう」
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琉亜 - ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁかわいいいいい文豪さん達が尊い作者さん神だぁぁぁぁ (2023年2月24日 1時) (
レス) @page7 id: 5309fc8273 (このIDを非表示/違反報告)
りんね - 絵がとても綺麗ですね（＾◇＾） (2019年4月3日 14時) (レス) id: a9ff31e180 (このIDを非表示/違反報告)
みそしる大臣 - その画力と文才と安吾愛を分けてくれ（涙） (2019年3月31日 3時) (レス) id: 487407bef1 (このIDを非表示/違反報告)
やまもとぉ - 安吾さん好きだったんでこの小説見つけた時はめっちゃ嬉しかったです。安吾さんみたいな硬派メガネ男子大好き結婚しよ))) (2018年12月16日 9時) (レス) id: f5d8616f56 (このIDを非表示/違反報告)
鬼姫海咲(プロフ) - 作者様のせいで安吾推しになってしまいました……ありがとうございました…(’-’*)♪ (2018年12月16日 1時) (レス) id: 0bc1c5e779 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紫陽花
| 作成日時：2018年12月8日 22時
