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しかし、そんな世界でも矢張り少しながら楽しみはある。
人間は本能的に恋をする生き物。勿論、Aだって例外ではない。
あろうことか、Aは今、準幹部である中原中也と恋仲の関係にある。
生きづらいこの業界の中で唯一信頼していた彼。
過去形なのは、もう既に別れたからだ。
Aは任務を終え、いつも通り報告書の提出に向かおうとしていた。
太宰幹部の部隊に属しているAは、必然的にも同じ階である中也の執務室の前も通る訳で、曲がり角を曲がった処で足が止まる。
そこには、黒の帽子が特徴的な彼がいた。
それだけなら構わない。執務室の前で見知らぬ女性を壁に押さえつけ乍ら接吻している最中だった。
それを見てしまったAは、その場に立ち尽くしていた。
その気配を感じ取ったのか、女の方が先にAの存在に気がつき中也と唇を離す。
中也は怯えている顔の女の様子を見て、同じ方向を見て驚く。
そこには無表情で此方を見ているAが居たからだ。
中也は咄嗟に言い訳しようと口を開く。
中「ち、ちがっ!これは……」
嗚呼、中也までも嘘を吐くんだ_______
ならもう貴方に用はない。
Aは言い訳する中也の話しには耳を傾けず、その横を通り過ぎていく。いつも通りの表情のない顔で。
涙は出ない。だって________信用していた私が悪かっただけですから。
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猫好き - ドス君最高!!やっぱり最高( ̄▽ ̄)bグッ (2019年1月10日 1時) (レス) id: fdca804d9b (このIDを非表示/違反報告)
ニコニコ - ん〜地方にもよるかも知れませんが、ロシアンティーはジャムを舐めながら、お茶を飲むのが一般的ですよ。 (2018年9月17日 2時) (レス) id: dd9eae3b3c (このIDを非表示/違反報告)
紫陽花(プロフ) - ほるむさん» 構いませんよ!楽しみにしています! (2018年8月31日 8時) (レス) id: a94eac29fd (このIDを非表示/違反報告)
ほるむ(プロフ) - 紫陽花さん» はい、ありがたき幸せです!外見はできるだけ設定に沿わせたいのですが、大した画力がないので保証は出来なくなってしまいますがお許しください…。 (2018年8月31日 8時) (レス) id: e99fd65880 (このIDを非表示/違反報告)
紫陽花(プロフ) - ほるむさん» ありがとうございます!お願いしてもよろしいでしょうか? (2018年8月31日 7時) (レス) id: a94eac29fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紫陽花 | 作成日時:2018年8月23日 18時