【ポッピングシャワー ~恋の予感~】 (ページ8)

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[礼王side]

彼女の弟さんが名古屋にいると聞いてつい興奮して余計なワードを盛り込んでしまった。

(っていうか、弟がいるってことは俺より年上なのか…
そういや自己紹介で歳言ってなかったな…)

って、今はそんなこと考えている場合じゃない！
一度ならず二度の失言。
メンバーなんて言うから彼女が不思議そうな顔をしている。

どう誤魔化そうか迷った瞬間、電話が鳴る。

(助かった………！)

ナイスタイミングで業者さんからの救いの手が伸びて俺はお礼を言いながらペコペコ頭を下げて彼女の家をあとにした。

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ーーー

あれから数日後、借りた洋服がクリーニングから返ってきたので、お菓子を片手に彼女の家の呼び鈴を押す。

(ピンポーンっ)
『…はーいっ！あれ…』

「こんばんは。この間は本当にありがとうございました！これお借りしたものとお礼です」

『え、わざわざありがとうございます…！
わっこれ人気のスイーツだぁ～♡
………結構並びましたよね？』

「いえ、そんなには！」

…嘘です。2時間ほど並びました。

でもこの笑顔が見れるならお安いご用です。
上村礼王並びますとも…！

自分でもなんでこんな行動をしているのかが不思議だが彼女に会うと癒される…

彼女の笑顔がみたくて、ついそのための先回りをしてしまう。

『…ふふっありがとうございます』

彼女は嬉しそうにふにゃんと笑った。
あの時と同じ笑顔が見れて嬉しい気持ちが蘇ると同時に、彼女の家からいい匂いがして俺のお腹がギュルルルっっ～と鳴る。

………デジャブ。

こっちは蘇らないでくれ、、、

『……ふふっふははっ』

「……すみません泣」

『…食べていきます？』

「え、いいんですか？」

『間接愛知同盟メンバー？ってことで？』

「なんですか、それ笑」

そんなこんなであの雨の日がきっかけで俺は隣人の彼女の作ったご飯をたまに一緒に食べる関係になった。