【ポッピングシャワー ~恋の予感~】 (ページ19)

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[礼王side]

…………沈黙が怖い。

一瞬の間が永遠のように長く感じられる。

次の瞬間、彼女からでた言葉は

『………ごめん、花火の音で聞こえなかった…』

だった。

……えっ？！まじかっ………泣
俺の一世一代の告白、、、

確かに俺の告白の瞬間クライマックスの花火がドンパチ上がっていたけどもっ…！

だけどこんなドラマみたいな展開ありかよ～～～～～～(悪い方で)

とことん決まらない自分。

もう一度伝えようか迷う俺に彼女は

『……遅いし、そろそろ帰ろっか』

と告げ、俺の手から離れる。

帰り道、彼女は花火が凄かったとずっとはしゃいでいたけど、
俺は「うん」とか「そうだね」とかありきたりな相槌しか打てずにいた。

お互いの玄関の前まで着き、彼女が

『…礼王くん。素敵な夏の思い出をありがとう…
本当に楽しかった。
…おやすみなさい』

と微笑む。

なんだかもう二度と今日のような日が過ごせないような嫌な予感がよぎる。

(ここで終わらせちゃだめだ、、、)

(ガッ)
「Aさん、あのっ…！連絡先教えてくれませんか？」

閉まりかけたドアを押さえて俺は彼女に最後のチャンスを乞う。