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*覇王戴冠、狂ふは薔薇一輪【マホロア×マルク】(Wiiネタバレ) ページ2

※裏に上げたモノを再掲。えち要素とかないです。


「……痛ましいぜ。」
その声に振り返る。混濁する意識の中、懐かしい姿に溜め息が漏れる。
「ナンデ……生キテ」
掠れる機械音の様な、はたまた何かの咆哮の様な、とにかく変わり果てた己の声に驚く。そんなボクを気にすることなく彼は続ける。
「__ソコの。ソコに転がってる星の戦士とやらに殺されたぜ、確かにな。……今のキミは、そんなボクより強いんだろ?」
「ワタシは……ボク、ジャナ……」
「強大なチカラを手に入れたかった様だけど、無様なのサ」
そう道化師は笑う。そして、桃色の戦士に話しかける。
「いいのかい?あの“化け物”を野放しにしちゃって」
その言葉に目を細める。酷く頭が痛む。冠が唸る様な感覚がする。
「……物語にそぐわない。そんなモノ、間違ってるのサ」
ケラケラと、彼は笑う。___戦士は目覚めなかったから?彼の周囲が闇に呑まれ、気付くと道化師は真の姿を露わにしていた。
「いつかこのお話は伝説になるのサ。今更、誰かに書き換えさせなんてさせないぜ?」
彼の言っていることがわからない。彼はしばらく目の焦点が合わず、フラフラとしていたが、ようやくこちらを見る。その目は何故か怒りが込められていた。
「コワイ……イタイヨ、ネェ……貴様はダレ、だ?」
「狂ってやがるのサ、おっほっほっほ!」
何かわからない存在がボクを蝕んでいく。そんなボクを彼は嘲笑う。
「ァ、ア……マル、ク」
存在を奪われぬ様、声を発する。同時に赤い瞳からは涙が流れる。
「殺……シテ、モウ」
「ボクはそのくすんだ心を救えない。純真な思いが、必要なのサ。」
道化師は儚く笑う。しかしその表情に驚いた頃にはいつもの狂気に満ちた笑みでボクを捉えていた。
「執拗に絡んだ冠の呪い__お前ごと破壊してやるのサ!」
爛々と瞳を煌めかせ、プリズムが光の粒子と化し、煌びやかに散りゆく。口角を舐め、片目を半分閉ざす彼は、こんな時でも狂乱としており、見惚れてしまう程に美しい。
「バッドエンドだぜ、マホロア」
紅い花弁がはらはらと舞い、マルクを映えさせていた。



解説
星カWiiの終盤設定。カービィが負けた世界線。
全体的にこの話は過去のモノであり、後に誰かが記したモノの様に見える為、誰かをマルクに断定する。
ワタシ→冠の意志。マホロアは冠に侵食されている。

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作者名:フランベ | 作成日時:2019年5月16日 11時

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