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お腹いっぱいだね〜、
二人でゆっくりとお店を後にする
翔「ねえ今日はさ、
電車乗らないでゆっくり歩いて帰ろうよ」
遠回りもたまには良くない?と楽しそうな彼
「うん、いいね!」
…翔也と少しでも一緒にいれるのが嬉しいな
わーい!と私の左手を掴んでブンブン振り回す彼
そのまま手を繋いで、いつもは電車で通る道を歩いて帰る
翔「僕さあ、月曜日が一番楽しみなんだよね」
週の始まりが楽しみな男なんてなかなかいないと思わない?
前を向いたまま、
繋いだ手にきゅっ、と優しく力を込める彼
「私も、一番楽しみ。
翔也と一緒に帰れるの、すごく楽しみにしてるんだ」
明日からまた一週間長いな〜、と呟くと
翔「…、」
無言になる翔也
「翔也?」
翔「…うれしいな〜、」
もじもじしながら歩く翔也に、
また繋いだ手をブンブンと振られる
.
このくらいの気温が気持ちいいな、
ちょうど吹いてきた風に流される前髪を片手で整えていると
翔「A、」
急に立ち止まり、繋いだ手を引っ張る彼に抱きとめられる
控えめに、音もなく唇を合わせた彼は
すぐにそっぽを向いてまた歩き出した
「…照れてる?」
翔「…違うよ、
早く来週の月曜日が来るおまじないかけといた」
キスしたら3秒以内に歩き始めなきゃいけないルールだから、
意味が分からないことを言いながら
少しだけ早足になる翔也に笑いながらついていく
後ろから彼を見上げると、
さっきよりも耳が赤く染まっていた
.
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作者名:Lynn | 作成日時:2021年10月24日 1時