✳︎ Sho ページ7
.
「(……、さむ…)」
秋の終わりを感じるこの季節
ちゃんと布団をかけて寝ていたつもりだったけど
寒くて起きてしまった
トン、とスマホの画面を触ると1:37
…まぶし、
変な時間に起きちゃったな
隣に寝ている奨を起こさないようにそっとベッドを抜け、
クローゼットからパーカーともこもこ靴下を取り出す
これ着て履いて、ちゃんと布団かぶって寝よ、、
昼夜の寒暖差が激しくていよいよ風邪引いちゃいそうだな
…奨はちゃんと寝れてるみたい、
ぐっすり寝ている彼を起こさないように、
再び布団に潜り込む
もそもそと体勢を整えていると、
奨「…ん、?……A…
…どした、」
起きちゃった?と眠そうな声で呟き
優しく頭を撫でてくれる
「ごめん、起こしちゃって…、少し寒くて。
奨は寒くない?大丈夫?」
奨「ん、だいじょぶ。
もっとこっちおいで、」
そんな端っこで寝てるから、って私を抱き寄せる
腕枕してくれる右腕と、
腰に回る左腕
程良い重みが心地よくて
奨の高い体温を感じて再び瞼が重くなってくる
奨「これでさむくないね、…おやすみ、A」
脚も絡められて、
まるで奨に全身包まれているみたい
安心した私はすぐに眠りについた
.
閉まっているカーテンの隙間から差す太陽の光で目が覚めた
隣の奨は、
上半身を起こしてぼうっと一点を見つめていた
少し長めの前髪が寝癖で左右に分かれ浮いている
寝転んだまま奨の腰に抱きつき、おはようと声をかけると
奨「おはよお」
と間の抜けた声で返ってくる
奨「今日、冬用の布団外に干そっか。
またAが夜中に起きちゃったらかわいそうだからね」
「うん、そうだね、
ありがとう」
…あったかい冬用の布団の中でも、
奨に抱きついて寝てもいい?
.
556人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:Lynn | 作成日時:2021年10月24日 1時