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路地裏の入り口、声がした方に視線を向ければ少し肩で息をしているカルマくんの姿。
揺れる赤髪に涙が溢れそうになって、そして彼の瞳がいつにもまして鋭いのに気付く。



「 あ?なんだてめぇ 」
「 その子、俺の連れなんだけど 」
「 ガキが生意気なこと言ってんじゃねぇぞ。俺らに大人しく譲んな 」



そう言いながらカルマくんに近付いていく1人の男。
そいつの腕が彼の方に伸びた途端、バキッと嫌な音が響いて、刹那その男が肩口を押さえて悲鳴をあげる。
目にも留まらぬ速さとはこういうことかというほど、彼の動作には躊躇がなくて。
その男の肩を押さえて、もう一方の手で伸びて来た腕をあらぬ方向に捻ったのだった。



「 お前…ッ‼ 」



脚を踏み切ったと思うと、もう1人の男の前に彼はいて。
長い脚が男の顎を捉え、続けて右腕を頬に振るう。
吹き飛ばされた男は壁にいやというほどぶつかって、力尽きたようだった。



「 おい… 」
「 その子返してよ 」



私を押さえていた男が慌てて私の腕から手を離す。
それを見ると、彼は足を払って男を転ばせそのお腹に踵を落とした。
グッという声を漏らして伸びてしまった男を見て、私は力が抜けて地面に座り込んでしまった。



「 …A 」



俯いて必死に涙を堪えていると、さっきとは打って変わって優しい声がする。
顔を上げれば私の目の前に座り込んで、鋭い視線はどこへ消えたのか心配そうな色を浮かべた瞳がこちらを見ていた。



「 カルマ、くん 」
「 店出ていないから、ほんとに焦った。走って探し回ってやっと見つけた 」



あぁ、だから彼の姿を最初に認めたとき、肩で息をしていたんだ。
その優しさに泣きそうになれば、頭に手が置かれる。



「 無事で良かった 」



優しさが身に染みる。
耐えきれなくて涙を零せば、カルマくんは少し驚いたように目を見開いて。
そして、少しぎこちなく私を抱きしめた。



「 カルマく… 」
「 黙って、どこにも行かないでよ 」



心配するから、と少し震えた声が聞こえる。
彼は優しい人だなんて改めて思ってその背中に腕を回せば、ギュッと抱きしめる手に力が入った。





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(プロフ) - ななさん» わ、ありがとうございます! (2018年11月2日 11時) (レス) id: 9670b195a9 (このIDを非表示/違反報告)
なな(プロフ) - オリジナル嬉しいです! (2018年11月1日 16時) (レス) id: 4c73f4e37a (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 妄想族同盟No.1さん» ありがとうございます!夢主ちゃんの性格は思い切り自分好みなので…そう言っていただけて嬉しいです!頑張ります! (2018年10月12日 22時) (レス) id: 9670b195a9 (このIDを非表示/違反報告)
妄想族同盟No.1(プロフ) - いつも更新ものすごく楽しみにしてます!とっても面白いです!夢主ちゃんの性格とか言葉遣いとか大好きです!これからも更新頑張って下さい! (2018年10月12日 10時) (レス) id: fd6c898520 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - におさん» 全然文才なんてないですよ!頑張ります、ありがとうございます! (2018年9月25日 19時) (レス) id: 9670b195a9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2018年9月14日 22時

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