【削除されたページ】 ページ44
【こちらはマスターの権限によって削除されたページです】
【復元しますか？】
【本来、存在すべきお話ではありません。
それでも本当に復元しますか？】
────────
「なんでAは両親に復讐しようとしてるのかなっ……て……」
言葉の途中から分かりやすいほどAの顔色が変わったのを見て「やっぱなし。聞かなかったことにして」とおちゃらけたように笑った。
「啓悟くんは、知りたいんですか」
相反してAは今まで見た事のない、神妙な顔をしていた。
ふわふわなわたあめでもない、かちこちに固まったわたあめでもない。
まるでわたあめを食べ終わった子供のような寂しそうな表情。
「……啓悟くんの話は、聞かせてくれないのに」
「知りたい、けど、俺の話は……」
そこで沈黙が流れる。窓から差し込む夕暮れの日は段々と沈んでいき、残るは街並みの光となった。事務所に人の気配はしない。
「コーヒー、入れましょうか？」
Aは作ったような笑顔でコーヒーメーカーの近くへ歩いていった。「あ、あぁ」と口ごもりながら答えるが、異様な空気感を誤魔化すように頭を搔いた。
「……母親からは、昔から英才教育ばかり受けさせられました」
マグカップにコーヒーを入れながら、ポツリと言葉をこぼしたようにそう話し始めた。
「可愛らしく、強く、秀才で、なんでも出来る。完璧な人間を作りたかったらしいです。
母親の実家は田舎で、環境も悪かった。やりたいことも出来なくて、何度も生まれてきた環境を恨んでいたみたいです」
1つのマグカップがコーヒーで満たされ、もう1つのマグカップをセットする。
「父親は母には甘く、私には厳しい人でした。例え母親から何を言われようが笑っていましたが、私が少しのことでも口答えしたらすぐに怒鳴りつけてきました。本職はザコ同然のヒーローだったので、暴力までは振るわれませんでしたけどね」
2つのマグカップが満たされ、Aは顔を伏せ気味にホークスの隣へと歩み寄った。
「幼稚園、小学校、中学校、高校、全部親が決めました。
私の個性も、どうやら個性婚というもので意図的に作られました。
でも私は気付いたんです。これは可笑しいと。なぜ私には選択権がないのかと」
コトッとホークスのデスクにマグカップを1つ置いた。ホークスはAの顔を見た。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 179人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
桜芽杏(プロフ) - えだまめさん» ひぇ〜嬉しい……！！ありがとうございます！！実はガチの趣味で書いていた物をその場のノリで載せ始めたので、こうして好きと思われて読んでくださることにとても喜びを感じます……！クライマックスも近いですが、どうぞ最後までお付き合い下さい！！ (2020年4月18日 18時) (
レス) id: 4e2ed4ed51 (このIDを非表示/違反報告)
えだまめ(プロフ) - 好き…………好きです…………ちょっと不器用なホークスも可愛いのにカッコイイ夢主も雰囲気が独特なお兄さんもそれぞれを表現している桜芽杏さんの透明感のある文章も全て好きです応援しています…… (2020年4月17日 21時) (レス) id: 4f7195255d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
