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俺の首にあるチョーカーが発信機だと知れば奴らは焦って近づいてくるのは予想済み。だから敢えて教えてやった、姑息な手段を使うのが気に入らない。

だがチョーカーは簡単には外せない。 無理やり外そうもんなら俺がソイツを噛めばいい。



「 チッ! おい、コイツのチョーカーの件なんで誰も知らねえんだよ! 早く外させろ!」


ああ、やはり獣は単純で助かる。 俺の予想通り背後に周りチョーカーを取ろうとする。 取ろうとすればアズールに知らせが行く、ここに来るのも時間の問題だろ。

ならば逃げないように噛み付けばいい、悲鳴もあげられないようにな。



ーーーが。



「 コレ、全然取れねえぞ! クソ、どーすんだよ!」

「 ……んだコレ、」

「 おい、誰かこのワニの口塞いどけ! 元に戻られて噛まれてからじゃ遅い!!」



あっという間に布切れで口を塞がれた。 変だ、どうして……身体が元に戻らない。感情の昂りだけでなくても最近は戻れるようになっていたのに、ワニの姿に戻れない。

一番の取り柄が制御された人間の姿では、布切れひとつ破ることすら難しい。


どうする、どうする……?
ここで初めて焦りというものを覚える。 もしも、コイツらに俺が戻れないことを悟られたら、どうなる。

殴る蹴る等の暴行は痛くもないし構わないが、それ以外の場合は……



(ただでさえ普段から警戒心無しのユルユルだからちょー心配)


強いからとたかくくっていたが、ご自慢の口が使えない今はただの翼をもがれた鳥のよう。大変無様だな、俺は。




チョーカーを外そうと懸命に試みていたサバナクロー寮生だったが、魔道具であり簡単には外せないと分かったからか彼らは自分のいちばん得意な方法で外す事に。



「 ぐっ…………!!!」


恐らくはチョーカーを狙ったのだろう。 だが的は大きく外れて彼等の鋭い牙が彼女の首に突き刺さったのだ。 突然の衝撃に鈍い声を上げる中、気づかない彼等は再度牙を食い込ませた。


「 バカ!! 魔道具だぞ、牙なんかじゃ切れねーって!」

「 じゃあどうすんだよ、このままだとアズールが」


「 僕がなにか? ……おやおや、これはこれは。サバナクローの方々ではありませんか。うちの寮生を取り囲んで、これは一体どういうことでしょう?」



首元から伝う生温い感触に眉を顰めた。気持ち悪い、獣の匂いが濃い。吐き気がする。



動く気配もなく、ただぐったりとする彼女の姿を見て、アズールは胸元のマジカルペンに手を伸ばした。

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作品ジャンル:ギャグ
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(プロフ) - 蒼井とーるさん» はじめまして、コメントありがとうございます!夢主イラスト可愛いと言って頂けて嬉しいです( *´꒳`*)ゆっくりではありますが更新頑張ります!ありがとうございます! (2021年12月1日 18時) (レス) id: 1c0863e534 (このIDを非表示/違反報告)
蒼井とーる(プロフ) - 夢主イラスト、とてもかわよくて推せます!性格も最高に面白くて大好きです!頑張ってください! (2021年12月1日 4時) (レス) @page5 id: f4c569577f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2021年11月29日 2時

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