クラスに国王様が来る【アンダーバー】

執事降臨 ページ25

「え……あの……ジョンさん？」

「いえいえ、私は本日ジョンの代わりとして特別にやってまいりました。執事と申します」

とても特徴的な声と語りで、その場の人たちの気持ちを一気に引き寄せた。
途端にルナたちから「肉屋のジョン多重人格説」が消え去り、ほっとした……そんな瞬間でもあった。

「ジョンから聞きました。坊っちゃん、今朝の登校時間まで宿題を仕上げようと頑張っていたようでして……皆様にはご迷惑をおかけしました」

「あ、いえいえ……今日が提出期限であるノルマはしっかりクリアしていたので……お大事にとアンダーバー君にお伝えください」

あまりにも丁寧に語る執事に、先生も恐縮しているように頭を下げていた。

「皆様、いつもお坊っちゃんがお世話になっております。これからもどうかよろしくお願いいたします」

アンダーバーをしっかりとおぶさって執事は去っていった。去り際に残した言葉にもまた不思議な魅力を感じたルナたちは、深々と頭を下げて執事とアンダーバーを見送った。

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