最悪な事実 ページ6
ー東雲真美side ー
「事件性…？」
警「はい。Aさんの事故に事件性がないか確認しています。加害者がある人に指示されたと供述しておりまして…どなたか心当たりはありますか？」
目の前にいるのは警察。あの時現場にいた人たちに事情聴取をしているらしい。私がAの名前を叫んでいるのを見たと言う証言から知り合いだと判断され今に至る。
玄関に警察がいるなんてドラマみたい…
もし事件だとするならAに何らかの恨みがある人だよね？
私はあの時を思い出す。
そういえば、パニック状態の中一人だけ何事も無かったかのように歩き去る人がいた。横断歩道を渡ってた人。普通なら大丈夫ですかって駆け寄るよね…？
そう考えるとあの事故は事件だと感じてしまう。
恨みがある人…？
あの時侑はマネージャーと付き合っていた。彼女にとって前の彼女が、つまりAが嫌な存在に感じるのかな
だとすると…
でもあの時部活中だったよね？
「あの、確認するので電話していいですか？」
警「どうぞ」
侑に電話したかったけど今はAのところにいるかもしれない。
治に電話をかける事にした。
心臓がドキドキして、冷や汗が止まらない。
治「おぉ真美か。何や？急に電話とか珍しいなぁ」
「治！Aが事故にあった時、部活にマネージャーいた！？」
お願い｡いたって言って…！
治「あの時は…確か、用事ある言うておらんかったなぁ」
「…っ！」
言葉が出ない。
衝撃的な事実に思考が止まる｡
「あの…誰なのか、多分ですけど分かりました。」
治「マネがどうかしたんか？」
電話を切ることを忘れていた。治は何のことか分からない様子だった。
警「指示したとされる人が現場近くの防犯カメラに写っているので確認してもらえないでしょうか？電話の相手の方にも来てもらっても良いですか？」
「はい。…治、私の家に来てくれる？」
私たちは最悪な事実を知る事になる。
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作者名：うぃるうぃる | 作成日時：2022年8月25日 18時
