憂慮する兎*２ ページ39
「に〜ちゃんたちはここで何してたんですか？」
Ra*bitsはもう出番が終わったわけだし、舞台袖の近くにいる必要はないと思うんだけど。
「あーっ、そうりゃわすりぇてた！」
に〜ちゃんは顔を青くした。相変わらず焦ると噛むくせが治っていないのか、呂律が回っていない。
「あわわ……。えっと、落ち着いてください。Aくんが余興としてパフォーマンスしてくれるので、そこまで急がなくても多分大丈夫ですよ？」
「へっ？あ、そっか。それもそうだな。はぁ、ビックリしたぁ……」
ほっと胸を撫で下ろすに〜ちゃんに、他の面々も安堵の表情を浮かべる。
「でも、Aちゃんがパフォーマンスを始める前には観客席に行かないとじゃない？オレ、Aちゃんが歌って踊ってるとこ見たいんだぜ☆」
「ええ……そんなに期待されてもなぁ。俺なんかまだまだだし。といか、光は授業で見てるじゃん」
「ステージでキラキラしてるAちゃんはまだ見たことないんだぜ。だから楽しみなんだぜー！」
顔を輝かせる光に癒される。
確かにステージには立ったことないし、それを楽しみにしてくれてる人がいるのは嬉しいかも。
「………」
「？友也くん……？どうしたました、ぼうっとしちゃって。ライブをして疲れちゃいましたかね？」
「いや、そうじゃなくてさ。ちょっと疑問に思ったんだけど、どうしてAが余興として必要になったんだろうな」
友也が顎に手を添えて、うーんと唸る。
俺もそこは気になっていた。なんで新人じゃないとダメだったんだろ。今思い出すと、メリットやらデメリットは聞いたけど、新人じゃないといけない理由はそれとなくはぐらかされた気が……。
まあA１の代わりになるとか言ってたから、そこも関わってるんだろう。ぶっちゃけ技術面でしっかりしてる人に依頼した方が、割にあってると思うんだけど。
「まあ、そこはAちんに依頼した人の考えがあるんじゃないか？ていうか、光ちんの言う通り、Aちんの余興が始まる前に席に行くぞ〜」
に〜ちゃんは保護者のようにそう言うと、「Aちん頑張れよ！笑顔だぞ、笑顔♪」とお手本を見せるように可愛く笑ってから、観客席の方へ歩いていった。
「それじゃ僕たちも行きますね。Aくん、応援してます……♪」
「緊張するだろうけどリラックスな！」
「Aちゃんならできるんだぜ！」
三者三葉の言葉を残し、に〜ちゃんの後をついていく。まるで兎の親子を見ている気がして、つい笑ってしまった。
……応援してくれる人のためにも、頑張りますか！
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koeno(プロフ) - めっちゃ面白かったです！！素敵なお話をありがとうございました！もし続編を書かれるのであればぜひパスワードを教えていただきたいですー！！ (4月7日 0時) (
レス) @page49 id: 3ec6efc790 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 続編みたいです！ (4月2日 17時) (レス) @page49 id: 54e2cad7a6 (このIDを非表示/違反報告)
0nm3264922j626v(プロフ) - 続編めっちゃ読みたいです！是非！お願いします！ (4月1日 20時) (レス) id: 203b2c7fc8 (このIDを非表示/違反報告)
ただのヲタク(プロフ) - 続編読みたいです！すごく楽しく読ませてもらいました！ (3月30日 9時) (レス) @page49 id: 9a68619e2b (このIDを非表示/違反報告)
ダイ - もう、めちゃくちゃ面白かったです！受験勉強後回しにして(？)2日で読み終わりました！ぜひ！続編読ませて欲しいです！ (2月26日 23時) (レス) @page49 id: aa1dedb486 (このIDを非表示/違反報告)
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