Open-ended*１ ページ5
講堂から急いで校舎内に入る。
先程、端末に蓮巳先輩から任務終了のメッセージがきた。S1のとき生徒は基本的に各々の教室で観戦することになっているため、大人しく教室に戻る。
駆け足で向かいながら、そういえば……と講堂にいたときのことを思い出す。
「なぁんか変だったんだよなぁ」
『2wink』が舞台上でパフォーマンスを始めてから、かなりの時間が経過していた。ゆうに規定の演奏時間は超過していたはずだし、一体なんの目的があってこんなこと。舞台に居残っていてもただペナルティを受けるだけなのに。
そもそも『UNDEAD』と『2wink』はどうして乱入してきたのだろう。サプライズ？それともイタズラ？
「それにしたって……」
「お悩みのようですねぇ、シャーロック・ホームズさん！」
「ぅわぁあっ？！」
声がしてふと隣を見れば。日々樹先輩が笑顔で並走していた。
「なっ、なな、なんでここに！」
思わず壁に張り付いて、ずるずると壁伝いに座り込む。
先輩はそんな俺を楽しそうに見下ろすと、したり顔で笑った。
「私は助手にでもなりましょうかねぇ。それとも滝から落ちる宿敵でしょうか。どう思います？」
どっちでもいいわ。
「無反応なんて悲しいですねぇ。あ、いきなり座り込むのは危ないのでやめましょうね」
「誰のせいだと？」
「ふふふ、あれしきのことで腰を抜かしてしまうなんて。あぁっ、頭からサクサク食べてしまいたい……！きっとこれがキュートアグレッション！」
「スナック感覚かよ」
効果音ぜったい間違ってるだろ。てか食うな。
何が怖いって、この変態ならやりかねない、ってとこだよな。
「冗談ですよ、じょ・う・だ・ん。さぁ、どうぞこの手をお取りください」
これは馬鹿にされてるのか、親切心からなのか。……両方かな。多分。
ちょっと警戒しつつ差し出された手を取ると、先輩は満足そうに頷き、そっと立ち上がらせてくれた。……何も無かったらなかったで怪しいのはなぜだろう。
「ありがとうございます……」
「ふぅむ。まだ足元が覚束ないですね？ 少し失礼して」
「うわ！ ちょ、あぶなっ！ おろ、おろしっ……」
「おっと、そんなに動いては危険ですよ」
呑気そうな声が返ってくる。いやいや、危ないってあんた、だってこれ！！
「お姫様だっこってじゃん！ やめろよ恥ずかしい！」
しかも、思ってたより高くて、地面が遠い！
「ばっばかばかばか！揺らすなっ！ゆっくり歩け！！」
先輩の首に腕を回してすがり付く。
ぎゅっと固く目を閉じると、耳元でるんるんと愉快そうな鼻唄が。
こいつ、やっぱ変態だっ！！
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yukki(プロフ) - 続けてくださって嬉しい限りです！これからも応援しながら作者様の作品を読ませていただきます！！ (2020年1月11日 23時) (
レス) id: c7ca82405e (このIDを非表示/違反報告)
すみぃ(プロフ) - 続けて下さってほんとに嬉しいです！！pixivあんまり詳しくなくて作者様の作品見れるか不安なんですけど勉強します！！これからも影ながら応援しております！頑張ってください！ (2020年1月11日 19時) (レス) id: f77c46eafb (このIDを非表示/違反報告)
「なる。」(プロフ) - 作者様の書き方がとても好きですし、凄く読みやすいと感じています。なので、占いツクールでの活動を続けるという決断をなされた事が、凄く嬉しいです。最後になりましたが、更新、楽しみにしながら気長に待ってます。 (2020年1月11日 12時) (レス) id: 61cc988ea5 (このIDを非表示/違反報告)
「なる。」(プロフ) - こんにちは。突然ですが、コメント失礼します。占いツクールでの作品の書き方ですが、台本書きでは無い他の作者様も大勢いますし、現に私も台本書きはしていません。書き方は作者様の自由なので、台本書きでも、台本書きじゃなくても、どちらでもいいと思います。私は、 (2020年1月11日 12時) (レス) id: 61cc988ea5 (このIDを非表示/違反報告)
Tatutatu(プロフ) - この作品とても好きです！続ける決断をなさってくれてとても嬉しいです……！ (2020年1月11日 10時) (レス) id: b586c3b914 (このIDを非表示/違反報告)
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