お騒がせトゥイードル*１ ページ11
SHRを終え、後は帰るのみとなった。談笑しているクラスメートたちを横目に、帰る準備を進める。
そして鞄を肩にかけた瞬間。
「なぁ、ちょっといい？」
ニヤついた笑みでクラスメートが歩み寄ってきた。誰だろう。悪いけど、まだクラス全員の名前を覚えていないもんで。できれば名乗って欲しい、と思ってからハッとする。
……こいつ、今日ずっと俺のこと見てきた奴じゃん。
確か三人組で固まっていて、尚且つ髪が赤、黄、青だから信号機トリオって勝手に命名した奴らのうちの一人。んで、こいつは赤だから止まれ担当。
「何か用？」
いきなり1人で話しかけてくるなんて。警戒しつつ応じれば、彼は口元を歪めた。
……嫌な予感がする。
直感的にそう思い、即座にその場から立ち去ろうとした。が、残念ながらそれは叶わなかった。
「俺らこれからカラオケ行くんだけど一緒に行かない？」
「近くで見ると余計にかわいーね」
いつの間に後ろに回っていたのか。黄と青に機先を制される。ちょっとおまえら、進めると頑張れば進める担当なんだから、通せんぼしてくるなよ。
「悪いけど遠慮しとく」
「少しくらい付き合ってくれてもいいじゃん」
「あ、恥ずかしがり屋さんなの？」
なんとか隙を見て脱出したいけど、こうも囲まれてはうまくいきそうにない。
はぁ……困ったことになった。こうなったら頭突きでもして、と捨て身覚悟の攻撃を仕掛けようとしたその時だった。
いきなり後ろから声がした。
「嫌がってるしやめてあげなよ」
「無理矢理は感心しないな」
思わず動きを止めてそちらを見る。
するとそこには、165センチを超えるくらいの身長で、俺たちと同じ制服に身を包んだ二人組がいた。
──なぜか、ウサギとクマの着ぐるみ(頭部のみ)を被って。
「いやおかしいだろ！？」
なんだコイツら！？変態か！？変態でなければ変質者か！？
「え、なんで着ぐるみ？」
「君の友達？」
「なんか変わってんね」
おいやめろ信号機トリオ。それ勘違い。
「俺たちが来たからにはもう安心だぴょん！ね、ゆう……クマくん！」
「え？あ、そうだね。ウサギさんの言う通りくま！」
はたして語尾はそれでいいのか。
「さぁ逃げるぴょん！！」
「君も走ってくま！」
「お、おう！」
ウサギに腕を引っぱられ、言われるがまま教室を飛び出した。
＿＿＿
信号機トリオ…実はいいやつ。
赤「あの子カラオケに誘わない？」
青「皆、あの子のこと女なんじゃないかって遠巻きにしてるもんな」
黄「じゃあ俺らが先陣切って話そうぜ！」
赤・黄・青「きっと喜ぶだろうな！！(企んだ顔)」
A「……嫌な予感！！」
勘違い。
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苺バニラ(プロフ) - りなさん» ありがとうございます！そう言って頂けると、嬉しい限りです！更新が遅めになっていて申し訳ない気持ちで一杯ですが、これからも頑張ります！ (2019年8月20日 14時) (
レス) id: 563228d52f (このIDを非表示/違反報告)
りな - 凄く良かったです!!面白かったです!!更新無理をせず頑張ってください！応援します!! (2019年8月20日 10時) (レス) id: 55c1958e88 (このIDを非表示/違反報告)
苺バニラ(プロフ) - りさこさん» ありがとうございます(*´ω｀*)とっても嬉しいですし、励みになりました！りさこさんは優しい方ですね！今後も頑張ります!! (2019年7月29日 7時) (レス) id: 563228d52f (このIDを非表示/違反報告)
りさこ(プロフ) - 更新お疲れ様です！とにかく最高でした！！これからも応援してます！！ (2019年7月29日 0時) (レス) id: c7281289de (このIDを非表示/違反報告)
苺バニラ(プロフ) - 夜桜ナイフさん» ありがとうございます！時間が空き次第でよければ、拝見させてもらいますね！ (2019年7月14日 16時) (レス) id: 563228d52f (このIDを非表示/違反報告)
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