『隣に座る天使』 ページ26
日曜日。
少し暑い光が、カーテンの隙間から入ってくる。
それでも、風に吹かれて過ごす昼は心地よい。
『なに、A。眠そうじゃん。夜更かしでもした?』
「違うよ。ただ、ポカポカして気持ちいなって…」
『えぇ?今日結構暑いんじゃないの?』
「ん−ん。風が当たるから気持ちいよ」
こうして叶と話している間にも、少しずつウトウトしてくる。
叶の声が眠くなる声してるんだよなぁ…
目が座ってきた私にんふふw、といつもの笑い方をしながら、叶は私の隣に腰かけてきた。
『よ〜いしょ!』
「あ、そうそう。叶ってホントに私の隣に座るの好きだよね。」
『あ〜...無意識だね。』
「めっちゃキメ顔で言うやん」
ダメだ。叶がしゃべる度に眠くなるのに、叶としゃべる度に目が覚める。
とてつもない矛盾。
んー…!と顔を顰める私に、叶は優しく声をかける。
『寝ちゃってもいいよ。あとで僕が起こしたげる。』
「、、ん。」
陽だまりに包まれながら過ごす時間が、とてつもなく幸せで。
そんなことを感じていたら、さっきまでの乱闘が嘘かのように、あっけなく眠りについてしまった。
隣に叶がいる。
それが何よりの安心である。
『ふふ、おやすみ、A。』
すぅすぅと眠る彼女に、そっと頭を傾け、優しく包み込んだことに、幸せそうに眠る彼女は、全く
気づいていないんだろう。
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Loaro(プロフ) - 琥珀さん» よし、結婚しよう。(ごめんなさい) (2022年8月27日 22時) (レス) id: 7d4f6a96b8 (このIDを非表示/違反報告)
Loaro(プロフ) - 香香さん» やりたかったことが完全に伝わってて嬉しいです…!汲み取る能力が素晴らしい…さてはお主、国語得意だな…?ってなりました!ここまで読んでくださりありがとうございました!! (2022年8月27日 21時) (レス) id: 7d4f6a96b8 (このIDを非表示/違反報告)
琥珀 - Loaroさん» 心の支えになれていたのなら良かったです、、!大丈夫です、既に他の作品も全て読んでます( *˙ω˙*)و グッ!どの作品も好きです!これからも応援してます! (2022年8月27日 15時) (レス) id: 120e896437 (このIDを非表示/違反報告)
香香(プロフ) - とても、面白くて一気読みしていました。最初は、ハッピーなのに、途中から暗くなって、でもてぇてぇが多くて、最後泣きました笑。完結、おめでとう御座います。いままで、ありがとうございました。 (2022年8月27日 13時) (レス) @page50 id: f83ea808de (このIDを非表示/違反報告)
Loaro(プロフ) - ハルカさん» ありがとうございます!!たくさんの方に読んでいただけて有難い限りです…!文才皆無ですが暖かい言葉をかけて下さりありがとうございます!!今後ともよろしくお願いします! (2022年8月27日 2時) (レス) id: 1870c4dcab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Loaro | 作成日時:2022年5月8日 21時