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ほとんど客がいない、レトロな列車に揺れながら、叶と一緒に到着を待った。
特にこれといった話はしていなかったけど、温かい日差しに充てられ、風にそよがれ、2人で心地い時間を過ごした。
行くまでのこの間でさえこんなに心地良いのだから、ひまわり畑はもっと素敵なのだろう。
なんて考えているうちに、目的駅に到着した。
「ん〜!!空気綺麗だね!やっぱ田舎っていいなぁ!」
「うん!気持ちいねぇ!」
「こっからは近いけど、先にお昼食べる?」
「そうしよっか!」
都会とは大違いの澄んだ空気を胸いっぱいに吸い込んで、今度は叶に案内されながら、お洒落な
カフェについた。
叶はオムライス、私はバジルライスを頼んだ。めっちゃおしゃれ。
「ん〜ま!!え、ほんとおいしいこれ!!」
「ほんと?ならよかった」
普段は家にいることが多いからこういう店に来ることもほとんどなくて、新鮮だし、何より楽しい!
てか叶のオムライス、ただのオムライスじゃなくてドレスオムライスじゃん。初めて見た…
思わずジィッと見ていると、ニヤニヤした叶がこう言った。
「なに?一口いる?」
「…は!?何言ってんの?!」
焦りすぎ〜wwとか言いながら煽ってくる叶を全力で睨む。
なんかやったことあるぞ、このやり取り。デジャヴか?
睨みつけるのに飽きた私がバジルライスを食べようとすると、叶に甘ったるい声でこう言われた。
「いいよ?別に食べても。ほんとに食べる?」
「え、あ、「いる?」…」
そういって叶は私の目の前にスプーンを差し出してきた。
「い、いや!ほんとに!大丈夫、、です、、」
「ははwwなんで敬語なのww」
大人しくスプーンを引っ込めてくれた叶。
ほーんとこういうところ悪魔なんだから…
ほっとしつつ自分のバジルライスを再び食べようとしたら、急に叶が腕を掴んできて、そのまま自らの体を乗り出し、スプーンに乗っていたバジルライスにパクついた。
「…え!?ちょ、は!?!?何やってんの?!?!」
「ん〜!んめ〜!」
「なに少女漫画みたいなことしてんのよ!!」
「いいじゃん別に、うま〜!」
「いや、うま〜、じゃなくて!!!」
この悪魔には、きっと一生敵いません。
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Loaro(プロフ) - 琥珀さん» よし、結婚しよう。(ごめんなさい) (2022年8月27日 22時) (レス) id: 7d4f6a96b8 (このIDを非表示/違反報告)
Loaro(プロフ) - 香香さん» やりたかったことが完全に伝わってて嬉しいです…!汲み取る能力が素晴らしい…さてはお主、国語得意だな…?ってなりました!ここまで読んでくださりありがとうございました!! (2022年8月27日 21時) (レス) id: 7d4f6a96b8 (このIDを非表示/違反報告)
琥珀 - Loaroさん» 心の支えになれていたのなら良かったです、、!大丈夫です、既に他の作品も全て読んでます( *˙ω˙*)و グッ!どの作品も好きです!これからも応援してます! (2022年8月27日 15時) (レス) id: 120e896437 (このIDを非表示/違反報告)
香香(プロフ) - とても、面白くて一気読みしていました。最初は、ハッピーなのに、途中から暗くなって、でもてぇてぇが多くて、最後泣きました笑。完結、おめでとう御座います。いままで、ありがとうございました。 (2022年8月27日 13時) (レス) @page50 id: f83ea808de (このIDを非表示/違反報告)
Loaro(プロフ) - ハルカさん» ありがとうございます!!たくさんの方に読んでいただけて有難い限りです…!文才皆無ですが暖かい言葉をかけて下さりありがとうございます!!今後ともよろしくお願いします! (2022年8月27日 2時) (レス) id: 1870c4dcab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Loaro | 作成日時:2022年5月8日 21時