161話 ページ32
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盗み聞きなんてするつもりなかった。
という言葉はよくできたものだと思った。
洸太くんの両親は、ヒーローであり、
この前、緑谷とマンダレイさんが話してた、
ソレを機に、ヒーローをよく思わなくなってしまったこと。
ほんと。
【親の愛情】を知らない私が、
【必要とされることに飢えた】私が、
入っていい領域じゃない。
それでも、私は息を吐くように、一方的に、
自分でも驚くくらい、スラスラと話し始めた。
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『ねぇ、親って、どんな人だった？』
「は、、？何言ってんのあんた、、
盗み聞きかよ。」
『あぁ、聞き方間違えた。
"親"って........何？』
私のその一言に、洸太くんは黙る。
私よりもずっと年下の男の子に、酷い奴だと、
我ながら思う。
話し方だって、こんなんじゃなかった。
きっと、みんなのあの感じが移ったんだ。
「........何、、って、、」
『親に愛されるってどんな感じ？
幸せだった？ヒーローとしての親を、、
尊敬してた？』
こんなの、難しい話だ。
洸太くんは、すごい複雑な顔をして、突然現れた人間の顔を見る。
『さっきの緑谷の"友達"の話、
やけに詳しいよね』
「........」
ちょっと含みのある言い方をしただろうか。
でも、もうなんとも思わない。
今、この瞬間は、今日の《事実》のことなんか
忘れきっていた。
そして、ついに。
『私は』
私は、口にする。
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『........親の顔を、見たことが無い』
「........ぇ、、」
洸太くんが、小さく声を漏らす。
『........"親"が何か、知らないまま。
ここまで生きてきたの。』
「ぁ、、ぇ、」
微かに、目元に水が浮かんでいる。
泣いてるのかな。優しいな。
『"ヒーロー"のお母さんとお父さんも、、
嫌い？』
私がそう尋ねると
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「だ、い、すき。だった、、この世界で、、
いちばんｯ！！」
声を上げて泣くのを我慢して、洸太くんは真っ直ぐな目で、私を睨みつける。
『そっか。』
とだけ言って、私は立ち上がる。
あんなことだけ言って帰るなんて、
愚者にも程があるだろうか。
『(仕方ない)』
私は"愚者"だ。
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蒼花(プロフ) - くーとだお★←さん» お待たせしてごめんなさァァァ！！！ (2020年9月8日 11時) (
レス) id: 263132d663 (このIDを非表示/違反報告)
くーとだお★← - きたーぁぁあぁあ！！？？ クッ、あ、あなたという人は…ずっと待っててよかったぁあ！！ (2020年9月7日 18時) (レス) id: 717497968a (このIDを非表示/違反報告)
蒼花(プロフ) - 猫築かなめさん» 返信大変遅くなりましたァ！1番だなんて言ってくださってありがとうございますすすすす！！！ (2020年9月1日 19時) (レス) id: 263132d663 (このIDを非表示/違反報告)
猫築かなめ - うちも、この作品今までの一番です！面白い！御鏡ちゃんの,,,夢主ちゃんの成長見るの面白いです！(自分だけど,,,) (2020年8月23日 2時) (レス) id: 8f5697df22 (このIDを非表示/違反報告)
蒼花(プロフ) - すごく好きです！さん» い、いいい1番だなんてそんな........！あ、あ、ありがとうございます(泣) (2020年8月10日 21時) (レス) id: 263132d663 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蒼花 | 作成日時：2020年6月1日 15時
