第十二話「ドラム缶じさつ法」 ページ15
敦side
朝の光が差し込む
眩しい光に僕は目を覚ました
「ふぁ......
ここ どこだ......」
孤児院の起床喇叭は?早朝点呼は?
そうぼやっとしていると
ピピピヒ...
突然電話が鳴り出した
ガバッ
「で、電話!?
ぼ、釦どれ!?」
焦る僕は釦を押しまくり
何とか電話は繋がった
「は、はい?」
電話の主は___
"「やぁ敦君、
新しい下宿寮はどうだい?
よく眠れた?」
太宰さんだった
そうか......
僕は___
「お蔭様で...
こんな大層な寮を紹介して頂いて」
"あんな"孤児院に住んでいた僕にとって
多少ボロくとも
とても住みやすい寮だった
有り難さに涙が出る
"「それは好かった
ところで頼みが有るのだが
助けて死にそう」"
...............ん?
急いで外に出てみると
そこにあったのは......
「.........太宰さん?」
ドラム缶にすっぽりと挟まった太宰さんだった
「やぁ良く来たね
早速だが助けて」←
何してるんだこの人...
「え......?
何ですかこれ?」
「何だと思う?」
「朝の幻覚?」←
「違う←
嗚呼そういえばあの子も呼んだんだっけ、
来ないねぇ」
「あの子......?」
「あ、来た」
僕は不意に太宰さんの向いている方を向いた
やって来たのは、
『.........嘘でしょ?』
顔を青ざめたAちゃんが
「Aちゃん!?如何してここに...」
『ちょっと色々
ちなみに私は敦の隣の部屋に住んでる』
ちょっと色々って...
ちょっと待った隣!?
「やぁAちゃんよく来たね
こうした自 殺法があると聞き
早速試して見たのだ
が
苦しいばかりで一向に死ねない」
嗚呼成程
それで出たいのに出れないから呼んだのか←
『いいじゃんそのまま行けば』
「そうですよ、自 殺なのでしょう?」
「苦しいのは嫌だ当然だろう」
すっごい嫌そうな顔をして太宰さんは云った
「なるほど」
『納得しちゃ駄目だよ敦』
この人本当にかの有名な異能力集団
[武装探偵社]の一員なのか?
『それにしても、何で私達を呼んだのさ』
確かに
「同僚のかたに
救援を求めなかったのですか?」
「求めたよ
でも私が"「死にそうなのだ」"と
助けを請うた時なんと答えたと思う?」
「『死ねばいいじゃん』」
「御名答
でも二人してハモらなくても良くないかい?」
『いや、分かるでしょ』
ははは( ̄▽ ̄;)
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作者名:蒼花 | 作成日時:2019年5月23日 18時