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ツバメ「でも…それでも油森くんは、」
来た。
油虫が施設に土下座して謝っている映像と、…夏樹たちが油虫をいじめている映像。
夏樹をチラッと見たら一瞬眉間に皺を寄せたけど、黙ってそれを見ていた。
今後の仕事がやりにくくなりそうだけど…カメラ取られないだけ良かったということにしておく。
一通り見終わった時に講堂の明かりが付いた。
夏樹はフッと笑った。
波留「何だコレ、俺らのせいってか?」
だけど最初に言葉を発したのは波留だった。
波留「んなの事件と関係ねぇし。…なぁみんな!」
波留が周りに同意を求めると、「そうだ、そうだ。」とみんなが一斉にツバメちゃんを責めだした。
"素敵な学校だな。"
皮肉が混じった彗の言葉に私は胸が痛んだ。
"終わりだ。"
彗の言葉が聞こえた後、嫌な音が聞こえた。
A「痛っ。」
夏樹「A、どうした?」
A「へっ?あ、大丈夫。」
彗の奴…帰ったら文句言ってやるんだから。
…それよりも、どうする?ツバメちゃん。
ツバメ「だって全然違うよ!!!」
涙声で叫んだツバメちゃん。
夏樹「あ?何…?」
…言い方キツいけど、夏樹の言葉は最もだと思う。
彗との会話の続きを叫ばれても、誰も理解できない。
波留「何が違ぇんだよ、やっぱり俺らが悪いってか?」
ツバメ「違う、そうじゃない。…私たちみんなが悪いんだ!」
…うん、この環境を作り上げた全員が悪い。
プラチナや先生に物を言えなかった油虫も。
自分の口角がキュッと上がったのに気づいた。
キモい顔をしてるけど、誰も見てないから今は許そう。
きっと彗も同じ顔をしているから。
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作者名:莉奈 | 作成日時:2015年3月10日 15時