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｢美味しいですね。ほど良く甘い珈琲の風味と淹れて頂いた珈琲がよく合います｣
『ちょっと珈琲すぎませんか？』
｢いいえ、私には嬉しい味です｣
そう言うとまた一口、エーミールさんは口にフォークを運ぶ
珈琲の香りを楽しみながらお茶をするエーミールさんは様になっていた
｢ごちそうさまでした。とても美味しかったです｣
『満足頂けて良かったです』
｢これは何かお礼をしなあきませんね｣
『いえ、お礼だなんて、』
｢私がしたいんですよ｣
『…と言っても、これがお礼というか』
｢？｣
『少し怖かったんです。私の作ったお菓子を食べてもらうのが。昨日はグルッペン様に言われて慌てて作ったので何も思わなかったんですけど、改めて誰かのために作ると、色々考えてしまって』
｢Aさん…｣
『でも、エーミールさんが美味しそうに食べてくれて、美味しいって笑ってくれて、すごく嬉しかったんです。私は美味しいって笑顔を見るのが好きだから。私の作ったもので誰かが笑顔になってくれるのが、私の幸せなんです。ありがとうございます、今日、誘ってくださって』
私が頭を下げると、もう一度優しい声が名前を呼んだ
目の前の彼は、少し困ったように眉を下げている
｢すみません、そんな辛い思いしてるなんて、わかってなくて｣
『違います、エーミールさんのおかげで、また誰かに私のお菓子を食べてもらいたいと思えたんです』
｢…じゃあ、また私と、お茶会しませんか？今度は私が珈琲淹れますから｣
『はい、是非！』
優しすぎるエーミールさんに見送られ部屋を出る
和やかで平和な空間だったな…またの機会が楽しみ
そんなことを考えながら自室に戻る途中、背後に誰か現れ視界が塞がれる
咄嗟に振りほどこうと体を捻るも、あっさり捕まり片腕を背中に拘束された
自由な方の手で隠しナイフを出そうとすると、取り出した瞬間ナイフが蹴り飛ばされる
｢なあ、男の部屋で二人きりになるとか、どういうつもりなん？｣
『…離してください、ゾムさん』
｢じゃあこのまま俺の部屋来る？｣
『遠慮しておきます』
｢ほんま妬けるわぁ、エミさんのくせに｣
腕が自由になり目の前が明るくなる
振り返るにはまだ近すぎるゾムさんとの距離
彼は拘束は解いたものの後ろから私に抱きついたままだった
｢Aさっきのは落第点やで。なんで最初からナイフ出さんの、暗殺者に手加減するつもりか？｣
『ゾムさんだとわかっていたので』
｢…ほぉん｣
ゾムさんは面白そうに口角を上げた
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フェルト - 伏線回収が神！うらつくで稀に見るほんとうの鬼才のお方ですね！最高です！ (2019年9月14日 10時) (
レス) id: 00cb91440a (このIDを非表示/違反報告)
RaZu@らず(プロフ) - 伏線回収が…！ありがとうございます、わかりやすいです…これからも更新楽しみに待っております！ (2019年9月6日 19時) (レス) id: a4ef94e121 (このIDを非表示/違反報告)
ぴの子(プロフ) - 前作からの伏線がどんどん回収されてくのドキドキします…これからも更新楽しみにしております。 (2019年8月31日 7時) (レス) id: 54ffec1f7f (このIDを非表示/違反報告)
RaZu@らず(プロフ) - 嫉妬する総統さまが…!!!最高です……!!!!!!ありがとうございます…!!!!!!!!!!!! (2019年8月27日 15時) (レス) id: a4ef94e121 (このIDを非表示/違反報告)
琉兎(プロフ) - 主ちゃん可愛すぎっ！惚れてまう！！続きが気になるんじゃぁ！！！更新頑張って下さい、楽しみにしてます！！ (2019年8月24日 17時) (レス) id: 3584f7d8aa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レック | 作成日時：2019年8月18日 3時
