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第3話〜黒い光〜 ページ6

珱sibe

目の前が暗くなっていく。

絶望と恐怖で何も見えなくなって、息が苦しくなっていく。

『あははっあっっ!』

エーテル=クーマリンが笑った。

でもそれは、あまりにもおぞましくて。

この世の者とは思えない程。

まだ、私は、死にたく……ない……


心の中ではそう思いながらも、死を覚悟した私は、目を閉じた。



バキッッ!

何かが割れる様な音が響いた。

誰かが、助けに来たの……?

微かな希望に目を開ける。

そこに、立っていたのは……。



黒いオーラを纏った、子供の吸血鬼。

その子供は、黒く光っている様に見えた。

『お前っ!どこから入って来たっ!』

エーテル=クーマリンが、吸血鬼を殺そうと、剣を構えた。

駄目だ、あの子も殺されてしまう。

私のせいで、また吸血鬼が減ってしまう。

更なる絶望が胸へと押し寄せる。

すると、真っ暗な視界の隅で声が聞こえた。

「走るぞ!オレに付いてこい!」

私は手を引かれ、走り出した。

いや、正しく言えば、引きずられていたが。

身体に力が入らない。

唯一の救いだと信じていた人が、滅びの原因だったのに。

私達吸血鬼は、これからどうしたら……

自然と、涙が溢れた。

私が信じたのが間違いだった。

エーテル=クーマリンより、あんな奴を信じた自分に腹が立つ。

こんなに辛いなんて、死んだ方がマシだ。

「姉ちゃん!走れよ!死にたいのか!」

あの子の声がまだ聞こえる。

その時私は、宙に浮いた。

温かいけど冷たい体温に、身体全体が包まれる。

私は、安心を覚えた。

今となっては、遠い昔の事だけれど、楽しくて、幸せだった日々の温もりだった。

その安心が、私に視力を与えてくれた。

封じられていた視界が、ゆっくりと開いて行く。

もう“アイツ”は追いかけては来なかった。

「大丈夫か?少し、落ち着いたか?」

幼いのに、落ち着いた声が聞こえ、その声の方を見ると、

蒼い瞳と目が合った。

私はまだ上がっている息を整えながら頷いた。

「そうか……間に合って良かった」

少年の、苦しげな声が耳に吸い付く。

そして少しずつ少しずつ、意識が閉じて遠くなっていく。

まるで、眠りに堕ちる様に。

私は、死ぬのかな。

でも、さっきみたいな、恐怖や不安は無い。

「おやすみなさい」

その言葉を最後に、私は泥沼に沈む様に、眠りに堕ちた。









それから私は、信じる事が怖くなってしまった。

第4話〜少年の行動〜→←第2話〜恐怖〜



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ロリコンサンダー(仮) - うらみん PC垢さん» すみません!携帯とか成績とか精神が壊れていたせいで、更新が止まってしまい申し訳ございません。 (2019年11月25日 17時) (レス) id: 726db12174 (このIDを非表示/違反報告)
うらみん PC垢 - 更新楽しみに待ってます (2019年10月25日 20時) (レス) id: 57acaff2a1 (このIDを非表示/違反報告)
ロリコンサンダー - アエルさん» ありがとうございます……わ、わたしも……ポッ←すみませんwそういって頂けて嬉しいです! (2019年9月12日 18時) (レス) id: 6a276d2734 (このIDを非表示/違反報告)
ロリコンサンダー - しーずんぺろ子さん» そっ、それなぁ!?あ、ありがとうございます………(照) (2019年9月12日 18時) (レス) id: 6a276d2734 (このIDを非表示/違反報告)
ロリコンサンダー - べのむさん» え、えええええええええぇぇええええ!?!?!?!?ありがとうございますぅううう??? (2019年9月12日 18時) (レス) id: 6a276d2734 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:莉愛&ロリコンサンダー | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2018年12月29日 11時

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